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2019.12.29 Sunday
アイドルという仕事
昨日、ミュージックステーションは11時間の特番だった。
地上波で11時間の歌番組はなかなかチャレンジングだ。 よほど日本は平和なのだろう。 やってる方も、開き直っている感じだった。 夜の7時、8時あたりのゴールデンタイムはジャニーズ枠になっていた。 嵐、V6、Kinki-kids、関ジャニ8、Sexy Zone、Six Tonesなど、総出演。 しかし、見ていて痛々しかったのは、みんな年をとっているということ。 若いメンバーでも二十歳は超えている。 ベテランはだいたい40歳あたりだ。 V6が歌っているのを見ていたが、なんか元気がない。 やってる方も、50歳近くになって、こんなんやるか、と思っているように見える。 Kinki-kidsは片方が難聴とのことで、ヘッドフォンをしていて、気の毒だった。 病気でも出ないといけない、というのはエコノミック・アニマル時代のサラリーマンだ。 それもこれも、ジャニーズ事務所がタレントたちを終身雇用しようとしているからだ。 終身雇用という事を決めているわけではないが、会社の方針としてそうなんだろう。 みんな、ジャニーズ事務所に「就職」しているのだ。 強固なファンクラブを作って、ファンを続けさせる工夫もしている。 そのために、ファンも高齢化して、結果的にアイドルも高齢化した。 昔はある年齢になったら、アイドルは卒業だった。 女性の場合は、キャンディーズや南沙織のように、明確に卒業する人もいたし、だんだんと立ち位置を変えて「脱アイドル」していった。 男性の場合も、新陳代謝があって、人気だけのアイドルは消えていったと思う。 実力があれば残れるし、引退もあるし、俳優になったりする道もあった。 それこそ、運と才能次第だったと思う。 それがジャニーズではサラリーマン化してアイドルが「仕事」になった。 「仕事」だから、食うためにやらないといけない。 会社の言うことを聞いていれば、いつまでも「アイドル」を続けることができる。 去年、それに嫌気がさして、分裂したグループもあった。 みんな、小さい頃からジャニーズ事務所に「就職」することを目指して就活する。 その就活が後ろで踊っているダンサーなのかもしれない。 いかにも日本らしい、「アイドルという仕事」だ。 今の日本、会社に寄りかかっている中年が多いという。 技術革新を阻み、自分のやってきたことを変えられない。 どうも同じような図式になっているのではないか…。 |
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