考えたこと2

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暗号解読
こないだ、グーグルが量子コンピューターの開発で成果を上げたというニュースが出ていた。
一般的には、技術が進歩するのはいいことだ。
従来のコンピューターが1万年かかる計算を、数分でできたら、人類はだいぶ賢くなるだろう。
今はできない、交通渋滞の回避などの計算ができるようになるらしい。

しかし、手放しで喜んでいられるわけではない。
今は、コンピューターがいくら頑張っても計算出来ないことを利用して、通信の「暗号化」ができている。
それが量子コンピューターができると、すぐに解けてしまう。
それこそ、1万年かかる計算が、数分で終わるということだ。

今のクレジットカードの決済ができるのも、インターネットで通信の秘密が守られるのも、その暗号化のおかげだ。
この暗号を支えているのは「数字」。
暗号化を選択する時に、64ビットとか、128ビットとかを選ぶことができるが、この64ビットの暗号鍵は2の64乗=18,446,744,073,709,551,616(1844京6744兆737億955万1616)種類にもなる。
暗号を解読する側は、それだけの場合の数が増えると解読が大変になるということだ。

だからこそ、グーグルは量子コンピューターの開発状況をオープンにするのだろう。
良心的だと言える。
まだまだ、実用的な暗号が解けるような状況ではないが、それが危なくなる、ということを事前に知らせているのだ。

一方中国も2016年に量子通信衛星を軌道にのせている。
これは、解読されない量子暗号を開発するという目的がミッションだろう。
今の暗号化技術は欧米が開発したものであり、これを一歩先んじたいということだ。
投じているお金もすごいらしい。
欧米を合わせても、勝てないくらいの予算が使われているという記事もある。

一番怖いのは、開発できてもそれを秘密にすることだろう。
そうすれば、ネットに飛び交う通信を解読することができる。
第二次大戦中、イギリスがドイツの暗号を解読したとき、それを秘密にするために、その日の味方の艦隊を見殺しにしたようなものだ。

しかし、ネットの暗号が使えなくなると、今や日常生活が危うくなる。
それほど、革命的な発明になる。

国家レベルでは、大国は今の技術に変わる暗号化の方法を開発しようとしているらしい。
数字を使わず、これまた量子をつかう暗号。
盗聴されたら量子の状態が変わるので、安全になるという。

いずれにせよ、今後20年から30年位は今の暗号技術が破られないだろうとのこと。
それでも、技術の進歩はどうなるかわからない。

量子コンピューターと量子暗号、どちらが早いのか…。





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