考えたこと2

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練習と才能
Newsweekの記事に、練習と才能に関する記事があった。
要は「努力は才能に勝る」は本当か?ということだ。
アメリカの大学の心理学者が調査を実施した結果。

1993年の調査で、一流のバイオリニストは20歳までに平均1万時間の練習をしていることがわかっており、そのときはバイオリニストになるには、才能ではなく「1万時間の意図的な練習」だ、ということになっていた。
しかし、今回バイオリン奏者を3種類に分けて、一番下のレベルの人はだいたい20歳までに6000時間の練習ということで、1万時間に足りないことはわかったが、その上の人たちは平均1万1000時間の練習。
やはり「いい」バイオリニストは1万時間の練習をしていたのは事実。

しかし、上のグループだけで見ると、練習時間と「上手さ」の関係は強くなく、練習時間が実力の違いに占めた割合は25%程度だったとのこと。

残念ながら、努力だけでは才能に勝てない、ということだ。
バイオリニストの実力と練習時間の関係から導いたらしい。
まあ、そうだろうなあと思う。

同じ練習をするにしても、質の問題もあるだろう。
何を目標に練習するかということだ。
さらに、バイオリン以外の音楽をどれだけ聴いているかとか、演奏に対する考え方とか、もっと言えば「才能」としかいいようがないものもあると思う。

さらに、何をもって「上手」というかという基準も曖昧だ。
主観の問題であり、そこは曖昧さが残る部分。

20歳までに1万時間ということは、3歳からやったとして、年間600時間弱の時間を使っている。
年間600時間というと、3歳から20歳まで一日も休まず1時間40分の練習ということだ。
それを17年も続ける。
いくら好きでも、普通の人は嫌になる。
それくらい続けたら、バイオリンを弾くスキルは間違いなく上がるだろう。

ぼくのギターだって、毎日弾くわけではない。
一日2時間弱の練習をするのは大変だ。
それくらい弾いていたとしたら、受験勉強から逃避した時くらいだと思う。
20歳までに1万時間というのは、それくらい大変なのだ。

それでも、練習時間に比例してうまくなるわけではない、というのが実際だろう。
皮肉なことだが、一流になるためには、練習をすればするほど練習以外の要因が大きくなるのだと思う。
練習に取り組む姿勢や考え方は言うまでもない。
いいコーチについて、いい練習をするということもある。
しかし、決め手になるのは、「音楽性」というわけのわからない言葉。

評価するのが人間の主観だから、なんとも言えない。
好き嫌いもあるだろうし、運もあるだろう。

結局は、演っている演奏者が、他人の評価にどれだけ価値を置くかだと思う。
ダメだと評価されても、別に気にしなければいい。

食うためにはいい評価が必要だ、というのはわかるが、食うためなら、他にやりようもあるだろう。
天は二物を与えないし、それが「才能」というものだ。
第一、本当の天才は逆に言うとそれしかできないのだ。
どこかに、天才は神がそれをさせている、というようなことが書いてあったが、本当にそう思う。
だから、それはある意味不幸なことなのだろう。
他のことをやろうとしても、できないのだ。

だから、悔しまぎれかもしれないが、やっぱり努力は才能に勝るのだ。



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