考えたこと2

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辛い鎮痛剤
インドネシアに出張したときに、昼食のレストランできれいな緑のシシトウ状の物が出て、それをまるまる1個食べたら、夕食時も味がわからなかったほど辛かった。
あとで聞くと、細かく切ってちょっとだけ香辛料に使うということだった。
あれはぼくが今まで食べた中で一番辛いものだ。

以前スコヴィル値について書いたが、これは辛さを表す単位。
最も辛いハバネロが30万スコヴィル程度らしい。

しかし、世界一はもっと上。
モロッコのサボテンに似たハッカクキリンという植物の成分に、レシニフェラトキシンというのがあるらしい。
そのスコヴィル値はなんと160億という。
もちろん、これは猛毒になる。
動物が間違って食べると、無事では済まない。

ただ、このレシニフェラトキシンは有望な鎮痛剤になるという記事があった。
エライもので、これだけ辛いと関節痛の痛みを伝える神経末端が破壊されるという。
このレシニフェラトキシンは、痛覚神経に特化して働きかける。
だから、他の神経は無事ということだ。

記事によると、アメリカの国立衛生研究所(NIH)はこのレシニフェラトキシンを末期がんの痛みを緩和するのに応用することを研究しているという。

多くの薬効成分は植物から採れる。
植物はそういうものの宝庫なのかもしれない。
まだ見つかっていないものも、きっとたくさんあると思う。

以前は植物学などという学問は、植物を分類して系統立てるだけのもの、と思っていた。
失礼にも、そこにどんな意味があるのかとさえ思っていたのだ。
でも、こういう地道な学問が、21世紀の製薬を助けることもあるのだろう。

生物は不思議だ。
植物が、人体に影響する成分をどれだけ含んでいるかも未知の領域。
人間は宇宙のことも知らないが、地球のことも知らない。
人間が解明したことなど、微々たるものなのだろう。

そう考えると、基礎研究は大事だ。
しかし、もっと大事なのは、基礎研究をやっている人たちが、それを説明することだと思う。
「こんな夢がある」とか「こんな発見ができるはず」とかいうことだ。
単に、基礎研究は大事だというだけで、研究費は出ない。

大事というだけではなく、もっと夢を語ってほしいと思う。



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