考えたこと2

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地方の人手不足
地方の有効求人倍率はほとんどの都道府県で1.2を超えているという。
1を超えたら、求人の方が求職者の数より多いということだから、文字通り人手不足だ。

それでも、地方の学生は都会で働きたい人が多い。
地方出身者のUターンの相談を受ける頻度は、とても少ない。
そういう人たちは「地元には、仕事がないから」という。
しかし、実際には仕事はあるということだ。

それは結局、若い人たちが「やりたくない仕事」しかないということだ。
そういう記事があった。

記事によると、地方は生産年齢人口が大きく減っており、それに加えて「働き手が寄り付かない組織」になっている。
ネットが普及する以前は、地方と都市で情報格差があったが、今は若者がスマホであらゆる情報にアクセスすることができる時代。
ハローワークのサイトで検索すれば、簡単に全国の求人票を見ることができる。
条件をつけて、それに合致するものだけを表示させることも可能だ。

一方、地方の人手不足を嘆いている人たちは、従来の雇用条件を変えようとしない。
要するに、若い人は地方と都市の労働条件を見比べて、より良い方を選んでいるだけなのだ。

地方の求人者の出す労働条件は、

1. いい人材がほしいけど、給料はあまりあげたくない
2. 終身雇用はしないけど、会社には忠実でいてほしい
3. 即戦力になってほしいけど、教育投資はやりたくない
4. 積極性がほしいけど、自分には従順に従ってほしい

の4つだそうだ。

今どき、こんな条件で働く若い人はほとんどいない。
つまり、地方の経営者の頭が時代についていっていない、ということなのだ。

記事を書いた「まちビジネス事業家」の木下氏はこう書く。

「冗談のようではありますが、実際に起きていることです。地方に人が来ないのは、確かに生産年齢人口の減少のようなマクロ要因もありますが、私に言わせれば、当事者側の組織問題のほうが大きいのでは、と思うところです。
その結果として、市役所などの行政側からは、仕事のできる若手公務員ほど、独立したり転職する人が増加していたり、都市部へより条件のいい教育や就労機会を目指して出ていったりするわけです。そのほうが合理的だから当然のことでもあります。
以前から地方の会議や、国の経営者が集まる会議で「もっと若者や女性の視点で改善しないと、ますます人が来なくなりますよ」と言っても、「そもそも最近の若い世代は苦労をしようとしない」といったような話で経営者たちが盛り上がってしまい、「ウチなんかこんなに人が来なくて大変なんだ」といった、訳のわからない苦労話に花が咲いて終わってしまいます。
しかも、最後は「外国人労働者を入れていこう」と安い労働力を導入することで、問題を先送りするということも少なくありません。抜本的に仕事を変えたり、人事制度を変更するよりも、はるかに簡単だからです。しかし、これまでやってきた仕組みをまったく変えずに温存しながら、仕事の引き受け手を探し続ける企業の将来の将来性はあるのか、甚だ疑問です。」

このあと、地方でも若手を集めているところとして、熱海や四條畷の例が挙げられている。
うまく行っているところは、従来の慣行をやめて、新たな雇用形態や募集方法をとっている、ということらしい。

「結局、「人が来ない、若者が悪い」などと文句を言っているだけで、過去のやり方を変えようとしない組織や地域からは人が去り、今の時代に合わせ、働く側に沿った採用・雇用を推進すれば人は集まります。」

そうなんだろう。
高度成長の時代は労働人口も増えたし、何も変えず、新しいことをしなくても、なんとかなった。
その時代を楽に過ごしてきた人たちが、結局地方の人手不足の原因を作っているのだ。
特に役所など、何十年と採用方針を変えず、毎年決まった「公務員試験」をやってきて、今に至っている。
採用面接で「安定しているから公務員」と言えば落ちるが、採用試験は何も変えずに何十年と「安定」しているのだから、ちゃんちゃらオカシイ。
結局、安定を目指した人しか集まらない。
まれに変えていこうと思った人も、結局は辞めていくのだろう。

大阪から始まった公務員試験改革は大きかったと思う。
橋下さんの力だ。
今や追随する所が増えている。

採用の形態を変えずに、従来と違う人材は採れない。
教員養成課程も同じこと。
大阪維新の会が実際に大阪市政や府政を変えたように、まずは上が変わらないといけないが、下も変えないといけない。
やる気のある若手を採るには、まず上の考え方を変え、やる気のある若手を採り、実際に制度を変えていくしかないのだと思う。

もうあまり時間は残されていないと思う。

まず地方の年寄りの考え方を変えないと、いけない。

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