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2019.06.16 Sunday
なつぞら
今回の朝ドラは「なつぞら」。
戦争で孤児になった主人公を、戦友が引き取り、北海道の牧場で家族と一緒に育てる。 ここいるのが、草刈正雄扮する祖父。 自分で開拓してこの牧場を作り、牛を育て、大きくした開拓者という役どころ。 前回の松坂慶子もよかったが、このドラマも北海道編は草刈正雄が締めていた。 年をとって、いい役者になる人もいる。 農業高校に行き、牧場の仕事をしようとしていたが、アニメーションに憧れて、兄妹のいる東京に出ていく主人公を見送る場面はよかった。 でも、この「なつぞら」というドラマ、前にやった「ひよっこ」と同じ昭和の時代を描いているのだが、あまり昭和っぽくない。 戦争直後の場面はあったが、そこからは北海道で60年ほど昔という感じはしない。 ぼくの持っている牧場というイメージが古いままなのかもしれないが…。 主人公が東京に行っても、状況は昭和を表しているが、どういうわけか昭和っぽくない。 「ひよっこ」と何が違うかというと、時代の「貧しさ」という感じだ。 「ひよっこ」は貧しかった。 でも、「なつぞら」は貧しくない。 新宿のムーラン・ルージュという劇場や、アニメの勃興期、彩色をする人たちの昼食がパンをかじるだけ、というような場面もあるのだが、なぜか貧しい感じがしない。 主人公の職場が、かたや田舎から集団就職したトランジスタラジオの工場、かたやアニメのスタジオという違いなのか…。 住んでいるのは、おでん屋の2階の四畳半なのだが、やっぱり見ていて貧しくない印象がある。 戦後は貧しくないといけないというのはぼくの先入観。 でも、事実そうだったのは間違いない。 「ひよっこ」にはあった、集団就職の仲間とか、工場の職場の合唱団とか、工場が潰れてしまうところとか、そういう場面がないからかもしれない。 制作側が意図的にそういう画面を省いているのかもしれない。 ドラマの本筋とは関係ないのだが、なんか気になる。 気のせいだろうか。 いよいよ主人公がアニメーターになって、楽しみではあるのだが…。 |
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