考えたこと2

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投げるロボット
人間がものを投げるというのは、非常に不確実性が高い行為だ。
この記事にもあるように、よく紙くずを丸めてゴミ箱に向かってシュートするが、半分も入らない。

それでも、人間はキャッチボールをすると、たいがいの球は受けられる範囲に飛んでくる。
投げるものにもよるが、人間はどれくらいの力を入れて、どの方向に投げると、特定の距離のところにいる人に受けられる、ということのデーターを身体で覚えることができる。
野球の選手など、この感覚を極限まで研ぎ澄ませた人たちもいる。

そのことをロボットにやらせようと考えたのは、Googleの学生リサーチャー、Andy Zengという人。

「物を投げるというのはたいていの場合、持って移動するよりも迅速な手段となる」

と考えたらしい。
この考えをもとに、有名なMIT(マサチューセッツ工科大学)などと一緒に「投げるロボット」を開発した。

1種類のものを正確に投げるのは、比較的簡単らしい。
バスケットボールをある位置からシュートするのは、ほぼ完璧にできるとのこと。
それを、いろんなものを投げても、思い通りの場所に落とすことができるようにした。
そのために、ディープラーニングを使ったということだ。

実際にカメラで、掴むものの形を解析し、投げたらどこに落ちるかというのを延々と学習するのだ。
投げる可能性のあるものを全て学習しておけば、あとは任せればいい。
そういうロボットももうすぐ実用化されるようだ。

単に掴んで運ぶだけでなく、投げるという動作もできるということになると、使える範囲が広がる。
アマゾンの梱包など、少々の衝撃は大丈夫だろうから、ダンボール箱を取って、いくつかある箱の中から目的の箱に投げ入れるということも可能だろう。
「置く」という動作より、「投げ入れる」という動作の方が早いし、効率も上がる。
学生リサーチャーは目の付け所が良かったと思う。

少子高齢化はどの先進国も多かれ少なかれ持っている課題。
そのためには、もっとロボットを使って省力化を図らないといけない。
日本は少子高齢化のトップランナーだから、頑張らないと。

未来の工場は、ひょっとしたらロボットがキャッチボールのように部品を投げあっているかもしれない。
寸分たがわず投げて、ストックする箱の中に入れる、ということができたらこれはすごい。

その頃には、打撃練習用のロボットも出来ているだろう。
指でボールを掴み、実際の投げ方と同じ回転をつけて投げることができる。
カーブもフォークもチェンジアップも何でも来いだ。

投げることは、人間の基本動作の一つ。

これができるようになると、ロボットの幅が広がるぞ。


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