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2019.04.18 Thursday
独り言つ
「ひとりごつ」という言葉がある。
「独り言つ」という字を当てるんだろうが、最近この言葉を実感する。 もちろん、独り言を言う、という意味だが…。 だいたい、ぼんやりと過去のことを思い出している時が多い。 そういう時に、なぜか「あー、なんでやろう」とかいう声が出る。 これが本当の「独り言つ」ということか、という感じ。 若い頃は全くそんなことはなかった。 思いはあっても、声には出ない。 独り言つ、というのは、単に独り言を言うのではなく、意識しないで声に出してしまうことだろう。 若い時はそういうことはほとんどない。 ところが、年をとると自然と声が出てしまう。 そういう現象だと思う。 ぼくの場合は、後悔に類することが多いような気がする。 なぜか、ふと過去の失敗を思い出し、独り言を言う。 こういう時、行動心理学のギロビッチ博士の言葉を思い出す。 「人間は、行動した後悔より、行動しなかった後悔の方が深く残る」 たしかに、思い出して独り言つのは「行動しなかった」場面のほうが多いように思う。 深く残っているのかもしれない。 長く生きていると、いろんなことがある。 いろんな場面で、後から考えると失敗している。 どういう訳か、そういう場面というのは、わりとはっきり覚えているのは不思議だ。 逆に考えたら、場面を覚えているからこそ、失敗を覚えているのかもしれない。 時には、リフレインのように何度も、その場面が繰り返し頭の中に出てくる。 そういう時に、独り言が出てくる。 ラジオドラマで言っていた「人生はうまくいかないものだ。だからこそ愛おしいのかもしれない。」というのも、含蓄のある言葉。 だから、年をとると「独り言つ」ことが増えるのかもしれない。 こういうのは、年令を重ねないとわからないだろう…。 |
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