考えたこと2

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医療のIT化
日本のIT化が遅れたのは、人を切れない組織が原因だと聞いた。
まだ民間企業は競争原理があるし、配置転換等で、ある程度はITでの合理化を進めたのだと思う。
公的なところや、国にぶら下がっている業種などでは、本当にその部署の人数を減らさない、ということだったため、大幅に遅れた。

もっとも大きいのは役所だろう。
2000年代からIT化が始まっているが、人数は減っていない。
見かけは減っているように見えても、非正規の人たちが多くなって、ほとんど減っていないのが実情。
公務員の効率化で書いたとおり。

民間の企業が、バブル崩壊して、コンピューターを導入して、人を減らした時期に人を減らさなかったということだ。
雇用を守るという意味では、いいことだったと思うが、それが役所のIT化を遅らせ、ひいては日本全体の効率を下げているのだと思う。

高齢化が進む日本では、これから負担が増える医療費をどう減らすかということが大きな課題。
そんな中、「ITを利用した医療の効率化がかけ声倒れになっている」という記事があった。
具体的には「診療データーの病院間の共有」のことだ。
すでに530億円も突っ込んでいるとのこと。

要は、ある病院で検査をした内容を、他の病院で共有する、ということ。
その重複を防ぐ、というのが目的。
全国で210ある地域ネットワークの患者登録数は、国内人口のわずか1%らしい。

2018年に稼働予定だった名古屋のネットワークは、未だに参加病院がゼロらしい。
民間なら責任者はクビが飛ぶ。
そのあたりのインセンティブが全くないのも問題だ。

金をかけても、利用されないということだ。
こういう投資こそ、国会で議論してもらわないといけない。

この原因の一つには、電子カルテの利用が進まないこともある。
最近、大きな病院に行くと、パソコンのキーボードを打ちながら診察する、という電子カルテ化が進んだと思うのだが、日本全国の病院と診療所でみるとまだまだ。
普及率でいうと3割台とのこと。
先進国のイギリスやオランダは9割であり、大きな差がある。

病院が儲けるために、過剰医療の発見を恐れる、というのも電子化の普及を阻んでいる一因らしい。
だからこそ、オープンにして医療費を減らさないといけない。

また、情報共有に患者の同意が必要になっていて、医師の説明が必要だったりするのも、利用が進まない原因。
これは病院や医師が、共有化によって医療費削減が必要、ということを理解していないということでもある。

この事業の元になった基金は2014年の消費税増税に伴って創設されたとのこと。
いったい何のために投入したのか。
国会で追求してほしい。

こんな中で、厚労省は2020年に全国共通のネットワークを整える方針とのこと。
200以上ある、地域別のネットワークはいったいどうなるのか。
血税をドブに捨てたようなものだ。

ぼくは消費税増税に賛成だが、その分社会保障の無駄を削って、若い人たちの負担を減らすことが条件。
そういう意味では、こんな無駄遣いはもっと摘発すべきだ。

行政の無駄を洗い出すGメンはいないのか。
これこそ、大手のマスコミの役割だろう。
こういうことを本来伝えるべきマスコミが機能していない。

記者クラブで、しょうもない質問をしている場合ではないぞ。





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