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2019.03.29 Friday
Maasの戦略
トヨタのMaaS(Mobility as a Service)ビジネスモデルの紹介があった。
MaaSというのは、自動車などの移動手段を1つのサービスとして捉え、新たなビジネスモデルとして作り出す、というような意味だろう。 以前からトヨタが「e-Palette」という次世代電気自動車でコンセプトを出していたものだ。 e-Paletteは、もちろん自動運転車。 去年の10月に発表された、ソフトバンクとの合弁会社であるモネ・テクノロジーズでは、小型バスの形をしたe-paletteで移動中に料理を作り、できたてを販売する、というサービスを発表しているとのこと。 他にカフェのサービスなども考えられている。 今の通販では、注文を受けたら大きな物流センターから、最寄りの物流拠点に品物を運び、そこから小型トラック等で家まで運んでいるが、その小型トラックの代わりにe-paletteを使う、というモデルもある。 これはラストワンマイルと呼ばれていて、一番合理化がしにくいところ、と言われている。 家に近づくほど小口の輸送になるから、難しい。 これを自動運転車で代替えするという考えだ。 もちろん、自動車はピンポンを押して到着を知らせることはできないから、ネット経由でスマホやタブレットに連絡することになる。 全てはインターネットのインフラが前提になる。 これは出歩くことができない高齢者の利用が多い、スーパーの宅配などにも利用できる。 実際アメリカではそういう形態のスーパーも出始めている。 e-palette自体を店にしてしまう、という案もある。 動くコンビニだ。 これがほしい、ということをスマホで連絡すれば、勝手にこちらに持ってきてくれたりする。 人がいらないから、24時間でもOKだ。 移動しながら販売すれば、店舗が不要で、コストも下がる。 この形態で石焼き芋を売るとか、採りたての野菜を売るとかいうビジネスモデルもある。 パーソナライズされたバスみたいな使い方もある。 オンデマンド通勤シャトルバスというようなもの。 駅から勤め先までの移動だ。 こんなふうに、車での移動をサービスと考えると、いろんなビジネスモデルができる。 実際、どれくらいがいつ頃実現するかはわからない。 ただ、こうなると、トヨタばかりでなく、クルマ自体が売れなくなるだろう。 今のように自動車が走り回っている社会は、どうなっていくんだろうか。 トヨタのMaaSがうまくいった暁には、いろんなe-paletteが走り回っている社会なのだろうか。 便利になるとは思うが…。 |
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