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2019.03.23 Saturday
街角のペシミスト
ぼくはずっと楽観的な方だと思ってきた。
楽観主義者はオプティミスト。 「オプティミスト」という響きが好きだ。 何とかなる、というのが基本。 しかし、年をとってくるとだんだんそうもいかなくなってきた。 理由の一つは、先の時間は有限だと意識せざるを得なくなってきたからだ。 何とかなるためには、時間も必要だから、それが若い頃のように無限にあると思えないと苦しい。 もう一つは、世の中のことについていろいろ知ってしまったからだろう。 何ともならないことがある、ということも知った。 だから、時には悲観的になることもある。 楽観主義者の反対は悲観主義者、ペシミストだ。 そういえば、ユーミンにも「ペシミスト」を歌った曲があった。 「街角のペシミスト」という。 マイナーで始まるが、途中メジャーになって、マイナーに戻る、何ともいえない雰囲気の曲。 夢があるが叶わず、享楽的に生きている女性。 しかし、いつかはそれを卒業していく…という歌だ。 ユーミンも昔そういう経験をしたのだろう。 平凡だけはイヤ、といいつつ、平凡になっていく。 「どこへ行くのあなた 胸にくすぶる 夢の炎 人は消せない 不安な明日を 笑い飛ばしても みんな街角のペシミスト」 若い頃にそういう屈折した経験を持っているから、あんなにたくさんの楽曲ができる。 ぼくは若い頃、ラッキーだったのかもしれない。 ずっとオプティミストでいられた。 しかし、歳を重ねると、ずっとオプティミストではいられない。 世の中は、そんな脳天気なことばかりではいかない。 それが真実だと思う。 今は「街角のペシミスト」なのだ。 |
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