考えたこと2

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おかしな文科省
インターンシップが早期選考に使われるようになってきて、経団連も就活時期の取り決めの形骸化を認めて、取り決めを廃止した。
それは、新卒一括採用や年功序列、終身雇用制度などの崩壊の始まりの一つの事象だと思う。
日本の経済を取り巻く環境が変わり、時代は低成長、どうやって優秀な人材を採るか、そのためには人事制度をどうするべきか、どうやって生産性をなど上げていくかなどの課題を考えると、古い制度を破壊しないと仕方ない、という結論になるのだろう。

海外では広く実施されているインターンシップだが、ようやく日本でもやり始められた。
まだまだ1日だけの説明会の先出し、というものも多いが、ちゃんと何日か働いて見る、というようなものも増えている。
大手はこれからどんどん長期が増えるだろう。
誰が優秀か見極めるためにも、たかだか数十分の面接だけで学生を選ばないためにも、有効な手段だ。

ところが、文科省はインターンシップに関して、キャリア教育と位置づけ、「インターンで得た学生情報は採用選考活動には使用できない」と言っているらしい。

確かにキャリア教育という側面はあるが、インターンシップは就業体験だ。
実際に働いてみて、学生がその会社や仕事内容を評価するとともに、会社側も学生を評価する。
そんなことは当たり前だ。
1週間一緒に働いてみて、この学生は見どころがあるとか、この職場で続きそうだ、というようになれば、採用優先順位は上がるに決まっている。

今年、すでにインターンシップから採用が決まった学生が数%いるという。
それは当然だろう。

アメリカには新卒一括採用というのはない。
採用の仕事をする人事部というのもない。
事業部が職種を決めて募集して採用する、という形が一般的らしい。

出張で行ったイギリスの会社も、社内で募集があって、そこで社員が面接して異動が決まるということもあった。
要は何ができるかを評価して、それで仕事が決まるということだ。
日本のように、潜在能力に期待して一斉に採用するというようなことはない。

学生はインターンシップを経験して、仕事を覚え、面接や試験でそれを伝えて採用される。
中途と新卒の区別はない。
もちろん、就職するのは卒業してからだ。

こういう形になると、大学も理系はともかく文系は厳しい。
今まで以上に、何ができるか、できるようになるかを学校側は明らかにしないといけない。
少なくとも、文系の学部教育は、もう少し実社会で実用的なものに変わらないといけない。
また、実用から遠い学問は学部を廃して大学院だけにするとか、改組が必要になる。

大学がそういう痛みを経験することで、初等、中等教育にもメスが入るはず。
今までのように、小学校の算数ができない学生を、できれば大学は入学させたくないからだ。
大学は今まで以上に、実質的に質の保証をしないといけなくなる。

そういうプロセスで、世界に間に合うかどうかわからないが…。


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