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2019.01.17 Thursday
CD823枚
全米のアルバムチャート1位になった、ラッパーのセカンド・アルバムのCD実売がたった823枚とのこと。
一方で、ストリーミング等による合計は5万6000ユニットだったとのこと。 これらの合計でチャートの順位が決まる。 要は、アメリカではもはやCDを買って音楽を聞くということはなくなりつつある、ということだ。 もちろん、古い客層はまだまだCDを買っているのだろうが、流行りの音楽を聞く層については、もうCDプレーヤーも持たないし、聞くときは月額いくらのストリーミングで聞くか、ダウンロードして聞く、ということになる。 それにしても、全米のヒットチャートでトップの楽曲のCD販売がたった823枚とは…。 アルバムチャートだから、きっとアルバム単位でのストリーミングやダウンロードだと思う。 ミュージシャンに入るお金はどうなるのだろう。 CDが売れなくなって、ライブが増えて、それで食べていく、という図式になっているから、やっぱりCDが売れないとミュージシャンの実入りも減るのだろう。 このアルバムは全米1位のアルバムとして、実売が過去最低記録になったとのこと。 そういう時代なのだ。 このヒップホップというジャンルは特にストリーミングで聞く、という人が多いらしい。 だから、こういう記録になったのだろうが、いずれ全てのジャンルでそういう時代になる。 ここでも、必要なものを必要なときに、というサブスクリプションのモデルが生きている。 ぼくは未だにレコードを持っているが、聞く機会はない。 年をとって時間ができたら…とか考えていたが、めんどくさいのだ。 さらに、古い曲がどんどんデジタル化されている。 マイナーなものはレコードでしか聞けないだろうが、ユーミンはこないだ全部の曲をデジタルで聞けるようにした。 もうお金もたくさんあるし、曲が残ることの方が価値があると思ったのかもしれない。 若いミュージシャンの曲は、最初からデジタル化されている。 ということは、あと50年ほどしたら、古い曲を知っている人もどんどん減り、全てがデジタルの世界で残ることになる。 ぼくらの子どもの世代は、最初こそCDやカセット、MDだったが、今はごく一部の気に入ったミュージシャンのCDだけ買っている。 平成生まれの彼らが、最後の物理メディア世代になるのかもしれない。 新しい年号の世代は、もうデジタルキッズだ。 最初からスマホに入ったプレーヤーで、ストリーミングやダウンロードした曲を聞く。 それが当たり前になるのだろう。 老兵は去りゆくのみ。 |
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