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2014.11.15 Saturday
クルマのデザイン
クラウンや最近のレクサスを見ていると、トヨタデザインという統一性を模索していると感じる、というか、ちょっとそれが迷走している感じがする。
トヨタは一番クルマの車種が多く、統一性が出しにくいメーカーだと思う。 あの「T」の文字を模したシンボルマークさえ、付いているクルマと付いてないクルマがある。 デザイナーの自己主張が強すぎるのかもしれない。 ホンダやマツダと比べると、そんな感じがする。 最近のトヨタの高級車は、バンパーの下のところまで進出したフロントグリルが新しいアイデンティティだろう。 前の部分が、糸巻きを立てたような感じになっている。スピンドルグリル、と言うらしい。 真ん中が細くなって、上下が広い。 目立つ形ではある。 今までにない形だ。 バリエーションとして、雷をイメージさせるような形のものもある。 いずれにしても、バンパーの部分までグリルが下りてきており、存在感を誇示している。 これなら、一目見て違いがわかる。 しかし、個人的には、どう見てもどうもかっこ悪いと思う。 フロントグリルが目立ちすぎるからだ。 世間ではどう思われているのか、わからないが…。 Webでは、もう見切りをつけて止める、という記事もあった。 その点、デザインの統一性に成功したと思うのがマツダ。 車種の少なさももちろんあるのだが…。 フォードの資本が入った時に、デザインのアイデンティティを統一しないとイケナイ、ということになったと思う。 その後から出たクルマは、みんなフロントグリルが五角形である。 あれくらいの主張なら、控えめでいいと思う。 統一感もあるし、わかりやすい。 この2社以外は、車種ごとに自由にやっているように見える。 デザインを統一する、というのは難しいんだろう。 制約を与えることになるから、デザイナーとしてはやりたくない…、と思う。 ドイツのベンツ、BMW、アウディあたりは一目見てわかるデザインになっている。 まあ、プレミアム・ブランドだから、当然そうでなくてはいけない。 もちろん、車種ごとに個性はある。 それでも、一目見てどこのメーカーのクルマかわかるというのはスゴイ。 これから日本のカーメーカーもどんどん追われる身になる。 そうなると、プレミアム感を持たさないと、高く売れないし、そうでないとやっていけない。 性能を追求したら、必然的に決まってくる部分もあるだろう。 実際、初代のプリウスとインサイトというハイブリッドカーは、空気抵抗を意識した同じような流線型のデザインだった。 フロントのヘッドライトやウインカーの部分が、LEDになって、デザインの制約がなくなってくると、また新しいデザインも生まれてくると思う。 一方で、日本の若い人たちはクルマがそんなに欲しくない。 携帯などのコミュニケーションのコストが上がってきたこともあるだろう。 電気自動車になったら、もっとデザインの制約がなくなる。 エンジンルームが必要ではなくなるからだ。 テスラなど、各車輪にモーターがついているクルマも出てきている。 まだまだクルマは進化するだろう。 自動運転もあるし、ぶつからないクルマもできる。 街乗りの2人乗りや買い物専用のクルマも増えるだろう。 今までなかったジャンルのクルマもできる。 ぼくの世代は、まだクルマに夢を求めた世代。 どこまでいくのか、楽しみだ。 |
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