考えたこと2

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ドイツ人
ぼくはイギリスも好きだが、ドイツも好きだ。
ぼくの知っているドイツ人は、イギリス人に比べてお茶目なところはないが、有能だし、信頼がおけるという印象。
そして、ドイツ人は親日のイメージがある。
同じ第二次大戦の敗戦国だからというのがあると思う。
何となく親近感があるのだろう。
実際、戦時中にUボートに乗って神戸に来たことがある、というドイツ人もいた。

日本とドイツは似ているところがある。
どちらも勤勉だし、工業製品のレベルが高い。
敗戦後まもなくどちらも復興した。

それでも、ドイツ人のビジネスマンが興味深いことを書いている。
働く時間が全く違うのだ。
彼はこう書く。

「フルタイムでホワイトカラーの仕事があって、毎日夕方5時に定時で帰宅できる日本人を、皆さんは何人知っていますか?夕方7時に帰宅できる人はいますか?私は、東京でそのようなサラリーマンに1人として出会ったことがありません。でもドイツでは、コンサルタントや弁護士などの専門職や経営陣でない限り、従業員は大抵夕方5時か6時に帰宅して、家族と夕飯を食べたり、友達に会ったりします。しかも日本と全く逆で、仕事への責任が比較的少ない若手社員であるほど、これに当てはまるのです。」

それを裏付ける証拠が、OECDの労働時間の比較。
この公式労働時間の比較で、ドイツは日本よりも年間350時間も労働時間が少ない。
なおかつ、日本の値にはサービス残業は入っていないから、実際の差はもっと大きいだろう。

ドイツでは3週間のバカンスがある。
あるというか、これは連邦休暇法とやらで、法的に24日連続でとらないといけない、という休みらしい。
国民の間に、そういう休みがあるというコンセンサスができている。
だから、夏のバカンスで誰それがいない、となって仕事上の問題があっても、文句は言わない。

「経営者でない限り、休暇中のドイツ人に仕事の連絡をすることはできません。これは強く守られた慣行であり、ドイツ人は誰もがこれを理解しています。」

そうだろうなあ。
そうでなければ、なかなか3週間もバカンスが取れない。
今はやりのワーク・ライフ・バランスについても、こんなふうに言っている。

「言い換えれば、ドイツ人は、生きるために仕事をしているのです。日本人はというと、時折逆で、仕事をするために生きているように見える、といっても言い過ぎではないでしょう。「ワークライフバランス」が日本のホットトピックではありますが、日本でのこの言葉の使われ方に、ドイツ人は度々驚くことがあります。

 それは、ほとんどの日本人が、「ワークライフバランス」とは、女性が仕事をしやすくするために、デイケアを提供することなどだと思っているようだからです。つまり、「仕事」と「子育て」をバランスさせるのです。しかし、ワークライフバランスは、女性のためだけではないのはもちろんのこと、より長い時間労働するためにサービスを提供することでもありません。ドイツ人は、はっきりと、40時間を企業に捧げることこそが「仕事」であり、それ以外が「遊び」であると考えています。「ワークライフバランス」というのは、人生をどう、仕事と趣味に分けるかを指しているのです。」

もちろん、豊かでなければこんなことは言えない。
でも、週に40時間働いて、実際にドイツは豊かになっている。
ぼくは会社勤めしていた頃、だいたい週60時間〜70時間ほど働いていた。
いや、働いていたというのは言いすぎだ。
そんなに集中して働けない。
会社にいた、というべきか。
もちろん時間外手当はつかない。

時々、こういう比較の話を聞いて思うのだが、ぼくは会社にいるのが好きだったと思う。
会社が全てという感じだ。
そういう風になってしまうのだ。
会社で気のあった仲間とだべっている間にいい考えが浮かぶとか、どうやったらこれを解決できるかとか、そんなことは就業時間中に考えられなかった。
やることがいっぱいあったからだ。
それらを片付けたらもう5時になる。
だいぶ言い訳が入っているが、そんなところもあった。

だから、社会のシステムも違う。

「長年の間、ドイツのお店の営業時間には厳しい制約がありました。全てのお店は、平日は午後6時30分に、土曜日は午後2時に、日曜日は全日、閉店しなければいけませんでした。現在この制約は改定され、多くのお店はもっと遅くまで開いていますが、いまだに日曜日はお店を開いていません。さらにドイツのお店では、サービスが失礼であることが多いです。午後6時20分にパン屋に着いた場合、パン屋さんに、お店に遅くやってきたことを非難されるかもしれないばかりか、レジが閉まっているからと、何も売ってくれないことさえあります。

 ちなみに、労働時間と閉店時間における制約は、関連しています。スーパーが午後6時30分に閉まるなら、人は自然とそれより早い時間に帰宅し、帰り際にスーパーに寄って夕飯を買うからです。そして、ドイツにはまだ、24時間営業のコンビニはありません。」

日本は便利になりすぎたのだ。
24時間営業のコンビニは言うに及ばす、スーパーでも10時まで開いているし、正月も営業するところも多い。
昔は1月1日から3日までは店が閉まっていて、食料品も買えなかった。
だから、餅とおせちを食べたのだ。
今はそれが食べたくなければ、コンビニに行ってパンを買えばいい。

24時間営業のおかげで、犯罪も増えた。
開いているところがなければ、うろつく人は減るだろう。

手始めに、店は8時には閉める、という法律を作ってはどうか。
もちろん、一部の飲み屋などはOKだが、それ以外の日用品や食料品を売る店は取り締まる。

そうすれば、大学生のバイトも減るから、みんな勉強するし、早く帰らないと買い物ができないから、帰る時間も早くなる。
電気代のムダも減る。

テレビ放送も12時にやめればいい。
今はビデオとかあるから、くだらない放送はやめたらいいと思う。
何ならネットも止めたらいいのだ。
プロバイダ法を作って、12時から5時は止める、という風にすればいい。

いろんなことが不便になる。
でも、不便さをガマンすることで、いいこともあるのではないだろうか。

この際、ドイツ人に習おう。


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