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2014.09.17 Wednesday
新聞の未来
この夏ロンドンに旅行した。
その時に感じたことを書く。 ロンドンでは地下鉄の駅で、タブロイド版の新聞をタダで配っている。 配っているといっても、人がいて配布しているわけではなく、スタンドに入れて置いてあって、自由に取って行っていい、という格好だ。 METROとLondon Evening Standardという2つの夕刊紙をもらってきた。 どちらもFree(無料)と書いてある。 長男がちょっと早めにロンドンに行っていたのだが、地下鉄に乗ったら新聞を持っていた。 「これはタダや」というので、見てみるとたしかに無料と書いてある。 ぼくも次の日スタンドから取った。 London Evening Standardには「毎日200万人以上に読まれている(READ BY MORE THAN 200MILLION PEOPLE EVERY DAY)」と書かれている。 別にタダだからといって、手を抜いている様子もない。 64ページもある、カラーの新聞だ。 スポーツの写真や特集記事、ビジネス、株価、天気予報、中東関係、エボラ出血熱、書評、趣味(クロスワードパズルや数独)、テレビ番組など、盛りだくさんだ。 これをタダで配るというのはスゴイことだと思う。 もちろん、もう一つのMETROの方も同じような構成。 METROの方には、「世界一ポピュラーな無料新聞(The world's most popular free newspaper)」と書いてある。 タダで配っている一方、地下鉄に乗っている人たちがそんなに取っていくわけではない。 みんなスマートフォンを見ている。 要はスマートフォンでニュースをタダで見ているのだ。 そういうことだ。 もちろん、元は有料だったんだろう。 でも、インターネットに押されて、だんだん買う人が少なくなった。 そこで、広告料で儲けることにして、新聞自体はタダにした、ということだ。 インターネットと同じビジネスモデルにせざるを得なくなった、ということになる。 新聞を作るコストは、IT化によって安くなったんだろう。 記事のテキストとデジカメの写真があれば、紙面はコンピューター上で編集できる。 それを印刷する、ということで従来の印刷の手間は激減されている。 記者もいちいち本社に帰らなくても、出先からメールで入稿できる。 カメラマンと兼ねることも可能だ。 極論すれば、スマホひとつあればOKだから。 だから、新聞社はスリムになって、広告料だけでもやっていけるようになったのだと思う。 これはぼくの想像だが、そんなに外れていないと思う。 ロンドンではそういうことが起こっている。 ということは日本もいずれそうなる。 まず、夕刊紙かな。 夕刊フジが無料で駅のスタンドに置いてある日が来るだろう。 それがいつになるか…。 でも、確実に来る未来だろうと思う。 もうロンドンには来ているのだから。 |
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