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2014.08.17 Sunday
頑張れソニー
ソニーが自動車分野に参入するという。
自動車の「目」である画像センサーを供給する計画だ。 ソニーはどちらかというと一般消費財を作ることで、いままで伸びてきたが、ウォークマンで敗退し、液晶テレビで負け、最近は出口が見えない。 かろうじてゲーム機で頑張っているが、これもスマホゲームに追われている。 そのスマホも採算が苦しいという状況だ。 要は八方ふさがりに見えているし、株価もそれを表している。 今回の決断はとってもいいと思う。 ソニーのビデオカメラやデジカメ、その中心部であるCCDという素子の技術などを、自動車の「目」としてチューニングしたり、新たな機能をつけたりして、売り込むのだ。 日経にも「自動運転技術の中核部品であるセンサーをソニーが生産することで、自動運転車の実用化に弾みが付く。日本の電機大手が得意技術を生かせる新たな成長市場として開拓する。」と書いてある。 すでに、車載カメラ用のセンサーを開発したとのことである。 レーダーに比べて劣るという、暗くなった時の識別度を上げるというのが車載カメラの課題だから、自動車メーカーも喜ぶだろう。 パナソニックも家電というBtoC(個人消費者相手の商売)からBtoB(法人相手の商売)に舵を切って復活したと思う。 グループ会社にオートモーティブ&インダストリーズ社という会社を作って、車載カメラや電池をカーメーカーに供給しているのだ。 遅まきながら、ソニーも家電で培った技術を自動車や他の産業で使っていけば、まだまだ生き残れると思う。 電池の技術もあるし、画像デバイスの技術もあるし、いざとなればロボットの技術もあるはずだ。 きっと社内で部品会社として生き残るのか、という議論があったと思う。 今まで最終製品を作っていて、要はピラミッドのトップだった。 でも、部品会社になると、ピラミッドの下の方に落ちる。 だから、納入先の言うことを聞かないといけないし、無理難題もクリアしないといけない。 要は営業が大変なのだ。 頭を下げる営業ができないと、BtoBはできないと思う。 でも、圧倒的に強い部品を作れば別だ。 ここの部品を使わないと、この性能が達成できない、ということになると立場を逆転することもできる。 ちょっと前までのインテルがそうだった。 パソコンの銘柄よりも、インテルが入っているか、ということが一部の消費者の見る点だった。 ソニーなら、そんな部品メーカーにきっとなれると思う。 ぼくらが小学生のころ、先生が言った、アメリカ人はソニーをアメリカの会社だと思っている、という言葉にすごく勇気づけられた。 子ども心にほんとに嬉しかったのを覚えている。 ウチの初めてのトランジスタラジオも、テープレコーダーもソニーだった。 きっともう一度、復活できると思う。 頑張ってほしい。 |
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