考えたこと2

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文系にも数学を
今の文系大学生で、数学が不得意な人の特徴は、数字そのものが嫌いだということだ。
見たとたん「嫌い」という気持ちが先に立つ。
だから、意味を考えることができない。

意味を考えたくないから、公式に頼る。
速度は「はじき」、割合は「もくわ」という具合。
「はじき」は「速さ、時間、距離」の関係を図で表すものだし、「もくわ」は「もとになる数、比べる数、割合」の関係を同じような図で表すものだ。
学校でわからなくて、塾でそういうのを習ったという学生もいる。

文系大学生が不得意な速度の問題など、意味を考えたらそんなに難しくない。
速度とは、単位時間に進む距離のことだ。
そんなことは当たり前だと笑うことなかれ。
それがわからないから、簡単な文章題が解けない。

円形の池の同じ場所から、反対に向いて2人の人がある速度で歩く。
出会うのは何分後かというような問題。
池の回りの距離はわかっているし、2人の速度も各々わかっている。
距離を、2人の速度の和で割るだけなのだが、それがわからない。
こちらは何がわからないのか、わからない。

速度の意味は、単位時間に進む距離のこと。
1時間に進む距離なら時速、1分間に進む距離なら分速という具合。
速度の問題がややこしいのは、計算の前処理や後処理。
時速を分速に直したり、逆に分速を時速にしたり、分を時間に直したり、時間を分に直したりという処理。
それが速度の問題のネック。
だから、公式を覚えていても、難しいのだ。
公式といっても、「はじき」という程度。
速さは距離÷時間、時間は距離÷速さ、距離は時間×速さという関係を絵にしたもの。

そんな子供だましの絵を覚えるくらいなら、速度は単位時間に進む距離のこと、とおぼえた方がマシだ。

損益算にしたって、定価、仕入れ値、売価、利益という言葉の定義がわからないのがネック。
要は小学校で「手でさわれないもの」を想像する訓練が足りないのだと思う。
定価や仕入れ値というのは、こういうものという定義はあるが、これが定価だ、というものは具体例しかない。
こちらは国語の問題。
仕入れて、売って、儲かるということがイメージできない。
だから、売上を利益だと勘違いする。

いったいどこで躓いたのだろうか。
10年ほど前に文系の大学生がそんな状態だと知った。
もちろん、みんながみんなではない。
それでも、相当数はいるだろう。

割合や速度の概念がわからない人がたくさんいる。

それをわかっている大学もたくさんある。
実際に、就職筆記試験でそういう問題が出されるが、それができないのだ。
それでも、それを放置している。

今日は文系の大学生にも数学を必須に、という経団連からの提言が正式に出た。

まことに正しい提言だと思う。





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