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2018.09.02 Sunday
高校野球のマーケット
高校球児の父、という人のツイートをツイッターで見た。
「高校球児の父となった今、実は甲子園大会を見ても心に響かなくなった。 多くの私学強豪校、子供達はスポーツ推薦、寮で朝5時から22時まで野球漬けの日々。一般生とは距離が埋まらず、外の世界を見られず、その多くが高3で野球を辞め、最終学歴となる。 TV等で主張する美しさなどどこにもない。」 子供が私学の野球強豪校に行ったら、そう思うのだろう。 たいがい、そういうところの学校法人は、宣伝のために全国で名を挙げることが目的で野球をやっている。 設備も揃え、監督も呼んできて、大阪などの野球ブローカーに頼んで選手を回してもらう。 そんな学校に行くと、甲子園に出るため、出て勝つために野球をやる。 選手のことよりも、ゲームに勝って有名になることが学校法人の意思だ。 そのために寮を準備し、朝から夜まで野球ばかり。 勉強は最低限だ。 一般の学生とは別扱いせざるを得ない。 学校法人もバカではないから、ちゃんと成績を上げるための成績重視のコースも作り、そこも別枠になる。 こういう分業をはじめると、学校は完全に商売だ。 そんな学校がどんどん増えている。 だから、最近の代表校は聞いたことのない高校名が増えた。 その分、地域による差が縮まり、接戦が増えて見る分には面白くなった。 昔はもっとワンサイドゲームが多かった。 だから、甲子園の客は「判官びいき」と言われたのだと思う。 弱い方を応援してしまったのだ。 でも、今や野球の弱い県などなくなった。 野球留学はやり放題だからだ。 必然的にそんな学校で、野球英才教育を受けると、野球はできるが、その他の経験はできない。 16歳〜18歳の人生は野球一色になる。 それを高校教育と呼んでいいのだろうか。 まだ甲子園に出て、活躍できた生徒はマシだ。 スポーツ推薦で大学に行けるかもしれない。 運が良ければ、ドラフトでプロになれる。 そんな生徒はほんの一握り。 そういう夢を見させて、生徒を釣っているのだ。 でも、大多数はそうならず、高校を出て、勉強しなくても行ける大学に行くか、就職する。 生徒がかわいそうだと思う。 高校が高校の役目を果たさない。 ここまで高校野球を商業化していいのだろうか。 もうぼちぼち、学校と切り離し、学校は教育に力を入れるべきではないか。 高校野球を美しいと喜んでいる場合ではないと思う。 |
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