考えたこと2

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フランシス・フクヤマ
フランシス・フクヤマは「歴史の終わり」を書いて、自由な民主主義が歴史の行き着く先だということを言った。
事前の知識も何もなかったが、今はなくなった近所の本屋でこの文庫本を何気なく買って読んで、感動した。
フクヤマという名前が、日本名だったのもこの本と出会った理由だったかもしれない。
渡部昇一が訳していたこともあったか…。

そのフクヤマが日経に記事を書いていた。
トランプ政権に対する危惧だ。
4年で終わればまだ傷は浅いが、2期8年なら取り返しがつかない、という。

彼の立場はどちらかというと共和党寄りだと思うが、ネットで見たら微妙な感じだった。

「歴史の終わり」で書いていた、「自由な民主主義」と今のトランプ氏の「アメリカ・ファースト」は相容れないと思う。
もともとトランプ氏は伝統的な共和党の考え方とは違うし、民主党とも違う。

彼は過去に保護貿易は第2次対戦の遠因になったといい、トランプ氏が自制できるかどうかは定かでないという。
伝統的な制作から逸脱しないように求める高官は、軒並み更迭されてしまったともいう。
何だかエライことになってきた、ということだ。

中間選挙に向けて、支持基盤を確立するためのパフォーマンスだと思っていたら、意外と支持を受けたという感じなのだろうか。
北朝鮮との交渉もどうなるかはわからないが…。

従来の西側の価値観では、ロシアのクリミア併合はダメということになっているが、トランプ氏はOKの立場。
プーチンは喜んでいるとのこと。

しかし、今の日本やEUを見ていると、自由な民主主義がベストだということに自信が持てないのも事実。
何かを決めるためのコストが高くつく。
国民の合意を得るためだ。
ロシアや中国のシステムの方が、早く決まる。

フクヤマ氏は記事の終わりにこう書く。

「米国が世界のリーダーとしての役割を放棄する一方で、中国やロシアなどの独裁国家が台頭し、戦後の国際秩序が危機にさらされている。私は民主主義や自由経済の未来をなお信じているが、その後退局面に足を踏み入れてしまったのは否定できない。

 カギを握るのは日本や欧州、オーストラリアなどの指導力だ。こうした国・地域が立ち上がり、国際秩序の維持により大きな責任を果たさなければならない。ナショナリズムに屈することなく、世界の繁栄を支える制度や機関を守り抜いてほしい。

 日本は価値観を共有する同盟国や友好国との関係を強化しながら、自らの国益を追求すべきだ。防衛費を増やし、自衛力を高める必要もあるのではないか。」

日本に、そんな力があるだろうか。


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