考えたこと2

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私学助成
ちょっと下火になった日大の問題だが、日大の理事長が出てこないのには補助金の問題があるらしい。
東洋経済の記事に出ていた。

日大は私学なので、一定の条件を満たせば、助成金が文科省から交付される。
助成金の総額は3168億円。
日大は学生数が多いので、額も多い。
780校ある私学で、2位の受け取り額だ。
ちなみに1位は早稲田で92億4079万円、2位の日大は91億5481万円とのこと。

一般補助はだいたい学生数に応じて出るもの。
特別補助は毎年募集されて、特にいい取り組みをした大学がもらえるもの。
その合計が補助金になる。
国立大は一桁多く、東大が824億円、京大が543億円。

苦しい財政のもと、補助金は減っている。
かつては3割ほどでていたが、今は1割らしい。
ぼくが学校法人に勤めているときも、だいたい1割だったと思う。

学校法人の責任者は理事長であり、今回の日大の問題に関して、学長は会社でいうと常務取締役程度の位置づけだろう。
代表取締役は理事長になる。
今回の事案は日大アメフト部の問題だが、その対応のまずさなどから、理事長が出てきてしかるべき事案だと思う。

別の記事には相撲部出身の理事長は人前で話せるような人ではない、というのもあったが、それとは関わりなく、補助金の観点から出て来れない。
90億もの補助金をもらっているので、そう簡単に理事長が出てきて非を認めるわけにはいかないとのこと。

私学助成をもらうには、条件があって、そこに法令違反等で打ち切られるたり、減額される、ということが書かれているからだ。
中にはこんな事例もある。

・学校経営にかかわる刑事事件により役員または教職員が逮捕及び起訴された場合

したがって、今回日大のアメフト事件が刑事告発されて、誰かが起訴されると補助金が打ち切られるということもある。

そういえば、補助金のページにそんなことが書いてあったような気がする。
だからといって、理事長が出てこないというのは、世間の常識からすればオカシイ。
やはり学校の常識は、世間の常識から外れているのだ。

どうも文科省のやっていることは、大学の延命の方向であり、ひいては天下り先の確保としか思えない。
十把一からげで補助をするのは間違っている。
いい加減な入試制度や、入った学生のレベルに合った教育をしているのか、というようなチェックを民間に委託してやるとか、方法はあるはず。
それとセットでやらないといけない。

ちょうど経団連が、大学の統合・再編に関する仕組みづくりというような提言もしている。
もう今の大学は時代に合っていないのだ。

こないだ京都学園大の理事長になった、日本電産の永守氏も言っている。

「大学は出たけれど、実務は何もできません、英語も話せません、専門知識もありませんでは、大学でいったい何を学んできたのかということになる。大学進学者が今よりはるかに少なかった数十年前なら、教養中心のカリキュラムにも意義はあったかもしれません。しかし、高校卒業生の半分が大学に進学する現在、大学の役割も大きく変わって当然です。社会に出て即戦力となるような人材を育てることこそ、大学に求められているのではないでしょうか」

教員の入れ替えも含めて、もっと真面目にやらないといけないと思う。

ことは日大のアメフト部だけの問題ではない。



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