考えたこと2

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マイケル・サンデル
ハーバード大のサンデル教授が、またBSで白熱教室をやっていた。
録画して見たのだが、2018年版は「移民・難民」についてがスタートだった。
いろんな国の若い人たちが、移民について語る。

それにしても、サンデル先生の意見のさばきは素晴らしい。
みんなに質問を投げかけ、答えから新たな議論や視点を誘導する。
自分がいかにこの問題について、考えていないかがよくわかった。

「移民・難民」の問題は欧米では政治体制をゆるがす課題。
アメリカはメキシコから、欧州は中近東からの移民が社会における一番の社会問題。
そこからトランプ大統領が誕生し、欧州のいろんな国で移民排斥派が力をつけている。
イギリスのEU離脱も、移民の問題が大きかった。

日本は地理的にも、政策的にも移民や難民の問題は大きくない。
でも、これからどんなことが起きるかわからない。
人口が減るから、ある程度の移民や難民の受け入れは進めるべきだという漠然とした思いしかない。
白熱教室に出ていた人たちに比べると、問題意識のレベルが違いすぎる。

番組では、移民、難民問題を経済的な側面、文化的な側面から議論していた。
国境は開放すべきか?とか、国境に道義的な意味があるのか?というような国境の問題。
豊かな国に生まれたのは偶然か?、自分たちの社会、というような考えはエゴなのか?というような問題。
そこから派生して、親の財産を子供がもらう権利があるのか?というような問まで発展する。

すべての難民を受け入れるというのは理想だが、自分たちの価値観に合わない人は入れない、ということも、文化を守り、多様性を守るという観点からはありえるというような意見。
社会の同一性や帰属意識は善なのか、悪なのか?愛国心はよくないものか?というような意見も戦わせる。

全体にヨーロッパの若者は、すでに国境を開いており、是認派が多かったと思う。
見ていると、移民・難民の受け入れを慎重にというのは、歳をとった昔のEUの人たちなのかもしれないと思った。

番組に出てくるような若者は、意見を持っているのは当然なのだが、それらを聞いていると、自分の意識の低さにびっくりする。
どう考えたらいいか、わからない。

彼らはそういう社会に生きている、という事実が重い。

ぼくらも、そういうことを考えておかないといけない。


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