考えたこと2

2024.9.24から、今までhttp:で始まっていたリンクが、https:に変わります。申し訳ありませんが、リンクが見られないときは、httpsに変えてみてください。
CALENDAR
<< April 2025 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>
+RECENT COMMENTS
+CATEGORIES
+ARCHIVES
+PROFILE
+OTHERS
学校法人の体質
今回の日大のアメリカンフットボール部の騒動は、私立大学の学校法人の特徴がよく現れていると思う。
今日の会見の様子はお笑いだった。

騒動が大きくなったのは、ひとえに外部よりも内部の意見を尊重するという、内向きの態度だとよくわかった。
危機管理のイロハである、事件が起こった直後の行動だ。
監督は雲隠れし、何のコメントもない。
それがどんどん問題を大きくした。
いまだにそれに対する反省はない。

監督が学校法人の常務理事だったというのが、事件を大きくした原因の一つ。
上には意見ができない、という体育会の風土と重なった。
さらに、学校法人が理事長と仲がいい常務理事の監督を守ろうとした。
危機管理学部を持っている日大なら、専門家もたくさんいたのだろうが、そこから声が上がったかどうかも定かでない。
教授陣が法人の意向を「忖度」したのだろう。
所詮、私立大学に雇われている教授はそんなものだ。
自分が関係なければ威勢はいいが、自分が関わると黙る。
総理の忖度を批判するなどおこがましい。

この問題は氷山の一角だ。
スポーツというものを、学校の宣伝に使い、教育から切り離してしまったツケだ。
だから、スポーツマンシップなど望むべくもない。
宣伝である以上、勝たないとダメなのだ。
もちろん、全部が全部とはいわないが…。

さらに、日大の場合は学校法人の常務理事という権力も絡んだから、どうしようもない。
きっと監督の方針に口出しできるような人はいなかったのだろう。
最初からそうだったのかはわからないが、監督の傍若無人な態度はそれを表している。
とても、スポーツを通じて人格を陶冶する、というような状態ではない。
今日の会見でも常務理事は一時停止という、よくわからない措置だった。

日経の記事に、こんなのがあった。

「上意下達の意識が強いこの国のスポーツ界には、今回のケースに限らず、高圧的に選手を意のままに動かそうとする指導者が少なくない。
 選手が自ら考えることも、意見を述べることも禁じ、ただ服従を強いる。論外ともいえる暴力行為すらしばしば発覚する。こうした関係は徐々に減ってはいるが、典型的なパワハラ体質を持つ監督、コーチとの理不尽な関係は、中学・高校の部活レベルを含めて特に学生スポーツではまだ多くの競技に存在する。」

高校以下の体育系部活でも、そういう問題はあるのだろう。
今だに少年野球チームの体質が古く、古いタイプの練習を強いるから、野球人口が減っているという話もある。
昭和の価値観で続いているのだ。
そういう練習をしてきたダルビッシュや田中が大リーグで怪我をしているのは、偶然ではないと思う。

学生スポーツというものをもう一度考えた方がいい。
教育の一環としてやるのなら、学校法人と監督やコーチは切り離すなどの独立性が必要だ。
現場の自由な声が、まともなスポーツマンシップを生むのだと思う。

この際、スポーツ推薦というような制度も考え直した方がいい。
入ってから苦労している学生を何人か見てきた。
スポーツ推薦をやるなら、それで入学した人たちの基礎学力をチェックし、伸ばしてやるようなプログラムを大学が考えてやるべきだ。
それをセットにしないと、学校の体育会を強くするために、無責任に入れたと言われても仕方がない。

もっとちゃんとやろう。


| | 考えたこと | 23:58 | comments(0) | trackbacks(0) |

コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://hdsnght1957kgkt.blog.bai.ne.jp/trackback/236885
トラックバック