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2018.04.24 Tuesday
AIと仕事
以前、イギリスのオックスフォード大学の研究結果を見て、「なくなる職業」という記事を書いた。
彼らの研究によると、AIの発達によって、たくさんの職業がなくなるという結果だった。 しかし、それは誤りだという記事が出た。 実際にはAIが発達して置き換わるのは、職業ではなく「タスク」だという。 そのタスクの周辺に人間がやるべき仕事は残るから、完全にはなくならない、というのがその内容。 オックスフォードの論文が出てから4年間で、ほとんど否定されているという。 結論を見れば、まあそうだろうなあとも思う。 仕事の全部がAIで代替えされるわけではない。 その一部分のタスクだろう。 でも、それによって、人の仕事は少なくなり、何人かでやっていた仕事が1人でできるようになるかもしれない。 それを修正したレポートがOECDから出ている。 それによると、タスクの50%以上が自動化する職業は、OECD21カ国平均で35%とのこと。 そこでは、自動化の手段としてのコンピュータやデジタルそのものに対する訓練が必要だと言っている。 つまり、コンピューターの知識がないと、働けないということだ。 それは今でも同じこと。 昔はソロバンと電卓でやっていた経理の計算などは、今はコンピューターになった。 計算自体をする人は要らない。 しかし、それらのソフトを操って、必要に応じて管理会計上の数字を出す人は必要になる。 ある程度は出た数字の後からの加工も必要だろう。 でも、パソコン化される前は10人以上いた事務の人は、ほとんどいなくなった。 いる人は会計ソフトを使える人だ。 これからは、機械学習によって、人間が目で見てやっていた仕事などもコンピューターが判断できるようになる。 そうなると、目視検査などの仕事は、大幅に機械化できるだろう。 しかし、人員はゼロにはならない。 それらの機械学習の精度を上げるためにメンテナンスをする人や、そのAIをさらに賢くしていく人もいるだろう。 そういう意味では仕事はAIで自動化されて減っても、人はゼロにはならないと思う。 大事なのは、OECDのレポートにあるように、コンピューターに対する訓練が必要、ということだ。 世の中では、定年が70歳になるとか、人生100年時代などと言われている。 それをまともに機能させるためには、再教育の仕組みが必要だし、今の教育課程も変えていく必要がある。 でも、今の学校を見ていると、絶望的に遅れている。 AIの進歩に教育が追いつかないのだ。 早くなんとかしないと…。 |
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