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2017.11.14 Tuesday
ギターのコード
ギターという楽器は、まずコードを覚える人が多いと思う。
音楽の3要素はメロディー、リズム、ハーモニーだが、そのハーモニーを表すのが、ギターのコード。 伴奏楽器としてのギターという側面だ。 メロディーは自分で歌うから、リズムに合わせてコードを弾くことで、3つの要素がそろう。 親がクラシックをやっていたから、ぼくはメロディーから入った。 ガットギターで「白い色は恋人の色」のメロディーを単音で弾いたのが、ギターを触った最初だった。 うちの両親には、コードという概念はなかったと思う。 カルカッシというクラシックギターの練習曲集を弾いていた。 ギターを始めたのは、1970年。もう47年前だ。 そのころ、友達からフォークソングのエアチェックのカセットをもらった。(注:エアチェックというのは、ラジオ番組の曲を録音すること) 中には岡林信康や高石ともや、遠藤賢二などが入っていた。 いっちょうまえに、新譜ジャーナルなどという雑誌を買ったりして、ドナドナをアルペジオで弾いたりした。 高校に入って、モーリスのフォークギターを買ってもらった。 ナイロン弦からスチール弦に変わり、弦をおさえるのに力が必要になった。 そのころにガロを知り、レコードを聴いてマーチンのD-45というのはいい音がするなあと思った。 あとでガロの楽譜を見たら、それは解放弦を多用した弾き方で、そのせいでいい音に聴こえていたことがわかった。 「一人でゆくさ」という曲。あのコーラスも印象的だった。 当時男性3人組のグループで、3声でコーラスをしているグループは珍しかった。 メロディーと上下3度、5度という近い音のハーモニーで、印象的な音だったなあ。 この曲を知って、ギターのコードの面白さを知ったような気がする。 一応、歌本にコードは書いてあったが、その通り弾くと全く感じが出ない。 よくポップスで使われる順次進行E−F#m7−G#m7−F#m7−Eというやつだ。 これを1,2,6弦を解放のままで弾く。 初めてこれがわかったときは、本当に感激して何度も弾いた。 その時はもうビートルズを聞いていて、ジョンとポールのコーラスが好きだった。 それまで聞いていたポップスはどちらかというと3コードだったが、ビートルズはジャズのツー・ファイブというコード展開をよく使った。 キャロル・キングもそうだった。 そのコードの取り回しがとてもきれいで、そういうのを弾いていた。 もちろん、速弾きのソロもかっこよかったし、そういうのに憧れもしたけれど、ぼくはどちらかというとハーモニーが好きだ。 どこで、どんなコードを弾くのか、ということに興味がある。 下手の横好きでジャズギターを習っているが、あまりいい生徒ではない。 そんなに練習もしていかないし、課題もいい加減だ。 先生も、まあ、それでいいと思っている(と思う)。 ぼくは曲の中で、「ハッ」とするようなコードが弾きたい。 ほとんどの曲は、予定調和的にコードがついている。 でも、そのコードがなったとたん、寝ている人も目が覚めるというか、「ほー、こんな曲やったんや」というようなコードが弾きたいのだ。 最近はレッスンに行っても、もっぱらコードの話が多い。 いつか縦横無尽に、ハッとするコードが弾けるようになるだろうか…。 |
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