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2017.11.13 Monday
自分らしい仕事
自分らしい仕事というものを考えたのは、最近だ。
25年働いた会社に入社するときは、ここで頑張ろうと思っただけ。 ここが果たして自分らしい仕事ができる会社かどうかなど、考えたこともなかった。 25年働いて、ちょっと自分のやりたいことと違ってきたと思って、転職した。 でも、転職した先が自分らしい仕事ができる、というようなことは考えなかった。 もともと、そんなものがあるとも思えない。 最近そういうことを考えるようになったのは、暇になったからだ。 一応、時間通りに終わる仕事になったから、帰るのが早くなった。 だから、考える時間がたくさんある。 小人閑居して不善をなす、ということかもしれない ただ、転職の時に、こういうことがやりたい、と思ったことはある。 それが自分らしい仕事だとか、そういうことは考えなかった。 そんなことは考えても、意味がないと思う。 自分らしい仕事というものが、最初からあるみたいに考えているのは、間違いだと思う。 仕事というのはやってみないと分からないし、多分に運や縁が作用している。 ある意味、いい加減なものなのだ。 自分らしさというのは、どこででも発揮できるものだろう。 仕事に自分らしさというのを求めなくてもいいと思う。 でも、最近の就職活動を見ていると、自分らしい仕事とかいうものを勧めている。 自分らしい仕事を見つけよう、とかいう類だ。 そういうことを煽っているから、転職者の数も増える。 転職自体は悪いことだとは思わないが、軽はずみな転職はやめた方がいいと思う。 自分とは何者か、と考えることが就職にあたって必要だと言われている。 ぼくらの時代はそんなものはなかったが、理屈の上では、自分はどんな人間で、どういうことが得意で、どういう事をしてきたから、こういう仕事をしたい、と考えるのは理にかなっている。 そう思うから、そういう指導をしているのだが…。 ただ、仕事はやってみないと分からないし、いくらそういうことを考えたって、それが自分の全部とは限らない。 だから、まずは決まったところで、頑張ってみようということになる。 転職が増えていると聞くが、頑張って働き、その仕事がおぼろげながらもわかる、というところまでやって判断するのならそれはいいと思う。 でも、そこまでやらずに、「自分には合ってない」と思って転職している人も多いのかもしれない。 もちろん、法的に問題がある雇用形態だとか、相手をだますような仕事はやめた方がいい。 それでも、安易に転職するのはもったいないとも思う。 今の「自分らしい仕事」という考え方には合わないのだが…。 |
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