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2017.10.29 Sunday
伝えても何も変わらない
コーチングのページを見ていたら、若い人がなかなか上に正直に意見を言わない本当の理由、というようなページがあった。
その1位は「伝えても何も変わらないから」だったという。 ぼくの経験でも、年が離れるほど、若い人は本当のことを言わないような気がする。 若いころはぼくもそうだったのかもしれないが…。 そういう職場は、俗にいう「風通しの悪い職場」ということになる。 もちろん程度問題であり、実際はある程度本音を交えて話せるという状況から、まったく本音は隠すという程度までばらついている。 「風通しの悪い職場」でよくあるのは、「とにかく、こうやりなさい」というやつ。 やらせる方は、「やってみないとわからないから、とにかくやらせる」という事を考えているが、若い人たちは「なぜそうしないといけないのか」と不満を募らせるケース。 コーチング上は、体育会風に上司が高圧的に上意下達をする人はよくないとされている(と思う)。 でも、世の中にはそういう職場もある。 だから、体育会を優先的に採用するという会社もあるのだろう。 ぼくはトータルで35年勤めたが、ぼくは体育会系でもないし、職場も体育会系の職場ではなかった。 だから、具体的にどんな職場かはわからない。 でも体育会系を雇う側は、「ストレス耐性が高いこと」や「理不尽だと思うことでも従える」というようなことがあるから雇うと聞く。 だから、上の命令は絶対であり、上意下達の上司がいる、ということだ。 ぼくはそういう職場でなくて、よかったと思う。 25年働いた職場は、外資の影響もあり、比較的自由な職場だったし、その後の10年は学校法人だが、ここはもうちょっと上意下達したほうがいい、というくらいの職場だった。 会社の社風で片付けてしまったらよくないのだろうが、職場の雰囲気は簡単には変わらないのも事実。 でも、そういう会社はこれからの時代、生き残れるのだろうかと思う。 上意下達自体が悪いとは思わない。 経営者の方針を共有することは大事だからだ。 問題はそれが正しくなかったときや、正しかったが状況が変わって正しくなくなった時に、どう修正するかということだ。 そこが組織にとって、一番難しい。 東芝だって、悪いところは分かっていたが、なかなか変えられなかった。 最近、組織のメンバーの多様性(ダイバシティ)ということが言われるが、いろんな人がいて、いろんな意見があると必然的に風通しが良くなるだろう、ということだ。 画一的な価値観の組織は、硬直化してしまい、変化の大きな時代は生き残っていけない。 日本の企業は高度経済成長時に成長体験をしているから、その時代を知っている人はなかなかその時のやり方を変えられないのだろう。 でも、上が変わらないと、なかなか下からは変えられない。 だから若い人の意見は「伝えても何も変わらない」ということになるのではないか。 |
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