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2017.10.26 Thursday
オーストラリアのクルマ
ぼくがオーストラリアに出張したのは、1986年だったと思う。
その当時はいろんな会社が、オーストラリアでクルマを作っていた。 トヨタはもちろん、三菱や日産なども作っていたはず。 そのオーストラリアで、国内生産のクルマがなくなったとのこと。 最後の1台がGMホールデンのセダン車だった。 オーストラリアは広い割に人口が少ない。 あの広い大陸に2400万人しかいない。 一方、アセアン諸国は人口が多い。6億人を超えている。 そのアセアン諸国でクルマの生産が盛んになってくるのと同時に、オーストラリアの生産が斜陽になったということだろう。 クルマの生産をするためには、多くの部品産業があることや、交通インフラが整っていることなどが必要だが、80年代にはそれがまだアセアンにはなかった。 自動車の普及が進むことをモータリゼーションというが、日本ではぼくが小学校の頃(1960年代後半)からそれは起こった。 高度成長で豊かになり、GDPがどんどん増え、工業水準も上がり、爆発的にクルマが売れた。 Wikipediaによると、モータリゼーションは「国家・地域の枠において経済力・工業力が一定の水準に到達すると、急速な進展を見せることが多い。モータリゼーションの進展とGDPとの間には正の相関があり、国民の年収のおよそ1/3で自動車を購入できる水準になるとモータリゼーションが進む」と書いてあった。 現在のオーストラリアの輸出産業は農業、鉱業。 農業では小麦、大麦、羊毛、牛肉など、鉱業では石炭、鉄鉱石、天然ガス、ウラン鉱などが主な輸出品。 豊富な資源で食っているという感じ。 一方、国内の主要産業はサービス業。観光、教育、金融業などが伸びているとのこと。 これから日本もサービス業を伸ばしていかないといけない、ということだから、勉強しないといけない。 オーストラリアの原住民はアポリジニという人たち。 でも、多いのは西洋人だ。イギリス連邦の一員でもある。 1828年に全土がイギリスの植民地となった。 今でも8割がヨーロッパ系の白人とのこと。 ぼくが出張したときに仲良くなった人は、イギリスの出身だった。 たしか、ウェールズだ、と言っていたような気がする。 彼は今どうしているんだろうか。 クルマがEVになって、もう一度作る日も来るかもしれないが、エンジン車はもう作られないだろう。 80年代を知っているぼくにとっては、何となく寂しいニュースだった。 |
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