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2017.03.21 Tuesday
クラシックEV
ずっと見ているクラシックカーのレストアの番組がある。
クラシックカー・ディラーズという番組。 もともとはイギリスの番組だが、今はアメリカに整備工場を作ってやっている。 アメリカにもクラシックカーは多く、それを手に入れてレストアして売るという番組だ。 今日見ていたら、マセラッティのヴィトルボという80年代のクルマが出てきた。 お金持ちの夫が改造していたようで、彼が亡くなったので番組に寄付するという殊勝な未亡人があげる、という。 タダで貰うのは悪いので、クルーズ旅行をプレゼントして、代わりにマセラッティを譲り受けた。 なんと、そのクルマはEV(電気自動車)だった。 電動フォークリフトのモーターと鉛バッテリーを使って、昔に改造されたもの。 見ていると、アメリカのEVの市場はぼくらの想像以上に広がっているようだ。 専門の業者がいて、クラシックカーを電気自動車に改造する方法を伝授してくれる。 3次元で座標を入れる機械を使って、モーターを入れるためのスペースを割り出し、中に入れる。 カリフォルニアのEV規制のおかげで、電気自動車が増え、中古のモーターやリチウムイオンバッテリーが出回っている。 約200万円ほどで、マセラッティは2つのモーターを使うリチウムイオン電池で動く電気自動車に生まれ変わった。 80年代に売られたときよりも速い。 モーターはエンジンと違って、いきなり最大トルクが出るから、ギアは必要ないらしい。 番組の中では3速のままで発進も停止もしていた。 アイドリングもないので、クラッチは痛まない。 家庭で充電して走る。 アメリカでは電気代はかなり安そうだった。 190kmの航続距離の充電にかかる電気代は4ドル、と言っていた。 エンジンと比べてモーターは小さいし、制御機器を含めても十分にボンネットに入る。 ただ、電池の置き場がないので、トランクは電池で一杯になる。 それでも、通勤に使うのなら十分使える。 渋滞していてもEVレーンを走っていけるのでラクチンだ。 カリフォルニアはそういう政策誘導がうまい。 世界で一番EVがたくさん走っている地域だろう。 それらを見て、自動車メーカーは電気自動車への対応を進めている。 自宅での充電ということなら、アメリカの住宅はガレージが家の中にあるところが多いので、やりやすい。 これからこの番組でも電気自動車が増えるんだろうか。 複雑な心境だ…。 |
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