考えたこと2

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孤独を愛する
ハードボイルドの小説が好きだが、それらに出てくる探偵などは、たいてい孤独だ。
数少ない友だちはいるが、だいたいは一人暮らしだ。
結婚して子どもがいるハードボイルドの探偵は珍しい、というか、いない。
そういうものの対極にあるんだろう。
だいたい、ハードボイルドは孤独だ。

孤独、という言葉は最近流行らない。
友だちの数が多いほどいい、というような価値観が巷に溢れている。
SNSというようなモノが流行り、どこでどうしたとか、何を食ったとか、そういうしょうもないことすらみんなに知らせ、「いいね」と言ってもらいたいという世の中。
孤独は流行らない。

しかし、最近の調査の結果、SNSが広まって、逆になっている。
Facebookを利用した時間が長いほど、孤独感が深まる、という。

その理由は、SNSの世界はポジティブであり、自分の生活の良い部分を見せあい、それが虚飾の上塗りを重ねることになり、これを続けるほど精神的に孤独になるということだ。
確かにこんなつらいことがあったとか、こんな悪いことを言われたとかいうのは、Facebookではあまり見ない。
他人の幸せを見ると同時に、自分も幸せだということをこれでもかと見せることになる。
実生活はそんなにポジティブな行動ばかりではないし、惨めなこともある。
それが生活というものだが、それがFacebookになるとポジティブなものばかりになる。
そこに無理があるということか。

アメリカでは慢性的に孤独感を感じている人が多いという。
孤独感を感じている成人が、2000年には20%だったが、2010年には35%になったとのこと。
SNSの流行とともに、増えているのかもしれない。

ハードボイルド小説の生まれた頃は、SNSもなかったし、アメリカは希望の国だった。
その頃に孤独を愛するハードボイルド探偵が流行ったのは、みんなが孤独でなかったからか。
今は、ハードボイルドは流行らない。
孤独で、貧乏で、やせ我慢をして生きている探偵稼業は廃れてしまった。

さらには、孤独は健康にもよくないとのこと。
社会的孤独状態にあると、タバコ15本分健康に悪いらしい。
肥満になる確率も倍になる。
精神疾患、循環器の疾患のリスクも高まるという研究結果もある。

今や孤独は良くないものになったみたいだ。

ぼくはだいたいインドア派だし、一人で家にいるのは苦にならない。
BSや映画を見たり、何かを書いたり、本を読んだり、ギターを弾いたり、誰かにメールを書いたり、パソコンで何かを調べたりしている。
もちろん、最近は料理も皿洗いも洗濯物の片付けもする。
プライベートでは、時々誰かと会って飲みに行って話をする程度。
休みになったら、外に出て何かをする、ということはない。

ハードボイルドの探偵たちも、あまりアウトドアという感じではない。
依頼されたり、巻き込まれて仕方なく動く。
そういう感じは自分に似ていると思う。

ちなみに、孤独と戦うためにはこういうことをやればいい、ということが言われている。
一つは、そんなに多くの人との関わりは不要で、少ない友人との交流の質を高めるといいということ。
二つ目はボランティア活動に取り組むこと。
三つ目はペットを飼うこと。
四つ目は認知行動療法などに頼ること。

そういうことらしい。

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