考えたこと2

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世界はわからない
中国の総書記が、世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で自由貿易を守るという演説をした。
この世の中、今までの常識は通用しない。
共産主義の中国が、自由貿易を擁護したのだ。

ニューズウィーク日本版の記事にはこうある。

「保護主義のドナルド・トランプ次期米大統領とは対極の自由を訴えた習は世界最大の共産党の指導者であるにも関わらず、世界中から集まった「グローバルエリート」に歓迎された。アメリカの政治リスク専門のコンサルティング会社、ユーラシア・グループのイアン・ブレマー社長は「演説は大成功」とツイッターに投稿し、後でこう付け加えた。「世界の自由貿易のリーダーが中国とは、資本主義はピンチだ #ダボス」

今までの状況を考えると、中国がこういう演説をした事自体、皮肉なことだと思う。
まことに、世界はわけがわからない時代に入りつつある。
1年前には想像もできなかったことだ。

第二次大戦が終わって、世界はその反省に基づいて二度と戦争が起こらないようにと考え、国際連合を作り、理想を掲げた。
EUというのも、その理想の一つだろう。
ずっと戦争を繰り返してきた欧州に平和をもたらすには、国境をなくすしかないということだ。
そのEUがイギリスの離脱でほころびはじめている。
もともと島国であり、大陸とは一線を画してきたイギリスが離脱を決めたのは仕方ないとも言えるが、フランスやドイツの選挙結果によっては本当にわからなくなる。
戦争が終わって70年の歳月が経ち、理想では食えなくなってきた。

故郷が戦争で崩壊し、追われた人たちを受け入れるのは人道的に正しいことだし、いろんな意味でマイノリティの人たちの権利を認めるのもいいことだ。
しかし、それが行き過ぎているというのが、イギリスのEU離脱(BREXIT)やトランプ氏を大統領に選んだ人たちの総意だろう。

そんな状態になったから、本来は保護主義大国である中国の総書記が、自国の利益を考え、自由貿易を擁護せざるを得なくなった。

孔子はいいことを言った。

「衣食足って礼節を知る」

世界は豊かになってきているのに、こんな状態になったのは、格差も大きくなってきているからだろう。
移民の人たちはより安い労働力になり、今までその仕事をしていた人から職を奪う。
もちろん、テロが心配ということもあるが、きっとそれより職を奪われる方が切実だ。
移民の人たちは、国内でグローバル化を推進しているのだ。
マイノリティの人たちの権利を認めるのも、それが行き過ぎて「優遇」になってしまっていると感じる人が増えたのだろう。
そうしないと、フロリダの国語はスペイン語になってしまう、ということだ。

これらの問題は解決が難しい。
理想と現実の乖離が大きくなりすぎた。

そのほころびが顕著に出たのが、イギリスとアメリカというグローバル化を推進してきた国々だというのは当然なのかもしれない。

孔子が生きていたら、この状態を見てどう言っただろうか…。

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