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2017.01.18 Wednesday
鬼平のアニメ
鬼平犯科帳がアニメになるということで、1回目の放送を見た。
世間の評価はともかく、ぼくはダメだった。 池波正太郎の小説を読んで、中村吉右衛門の鬼平を見てしまったら、あんなに線の細い鬼平はあり得ない。 アニメではみんな細身で8等身以上ありそうだ。 まるで登場人物が西洋人の時代劇。 着物が似合わない。 やっぱり日本人は6等身くらいでないと…。 せっかくアニメなんだから、どうでも描けるのになあ。 アニメだけに、若い人向けにファンを獲得したいと思ったんだろうか。 声も渋さがない。 なんかベルサイユのバラみたいな感じだ。 鬼平は、日本のハードボイルドだと思う。 池波正太郎が生きていたら、止めていたのではないか。 盗みを「おつとめ」といい、盗人から改心して鬼平の配下になったものを「犬」という。 鬼平犯科帳はそういう犬の密偵たちの物語でもある。 鬼平自身、自分の部下も大事だが、改心した密偵たちとの交流がうれしいのだ。 そういう世界観の時代劇。 「人間というのは悪いことをしながら、善いことをし、善いことをしながら、悪事を働く」 そういう半分乾いた、ハードボイルドの世界。 これをアニメで描くのは難しい。 実写とは別物だと思わないといけない。 |
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