考えたこと2

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教職協働
教職協働に関する文科省の発表が年末にあった。
大学の事務職の在り方についての案が発表されたのだ。

教職協働という言葉、2004年に学校法人に行ったことにはもう存在した言葉。
大学の教員と職員が協働する、というものだ。
高校までと違って、大学は授業が自由であるだけあって、事務の仕事の幅が広い。
そのために、学校をちゃんと運営するために教員と職員が共に協力して働かないといけない、ということを「教職協働」という。

大学の事務に入って1年くらい経つと、だいぶ状況がわかってくる。
学校の事務の人たちは、大学の教員をエライと思っている反面、困ったもんだとも思っている。
それはどこでも同じらしい。

大学教員の中には、学校事務を自分たちの便利に動いてくれる手伝いのように思っている人も多く、露骨にそういう言い方をする人もいたのは事実。
今どきはそうでない人も多いが、抜き難く「学校は教員のもの」と思っている人が過半数だろう。
ぼく自身はメーカーの技術から大学に転職したので、大学の先生はエライと思ってはいたが、それを上下関係とは思ってはいなかった。
事務と教員は機能が違うということだ。
着任ほどなくして、実際の先生方の行状を見て、エライという意識はなくなった。
中には尊敬する先生もいたが、それはほんの数人だった。

大学事務員向けののセミナーに行くと、なかには講演のあとグループに分かれて話し合うということがある。
そういう時、教員の組織のことを話題に出すと、みんなちょっと複雑な顔をして「いや〜、それは…」と言いにくそうにして、「なかなかうまいこといきませんわ」というようなことを話す。
ぼくが在職中に、教員組織とうまいことやっていて、バッチリ、というような話は一度も聞かなかった。
まず間違いなく、「教員が問題で…」という意見になる。
もちろん、教員側にも言いたいことはたくさんあるだろうが、事務の人たちはそう思っている人が多い。

だから、FD(教員の能力向上)などという話を始めると、なかなか前に進まない。
なぜ事務の言うことを聞かないといけないのか、ということになる。

今回の中教審の大学部会への提案では、「事務職員が教員と同等の立場で大学運営に参画する教職協働の重要性を改めて認識する必要があるとした。」と書いてある。
ようやく、教員組織と事務組織は対等だと認めないと前に進まないということがわかったんだろう。

こんなことが今発表されるということ自体が遅れている。

でも、このことはとても大事だ。
遅ればせながらでも、そういう認識を確認したということはいいことだ。
特に国立大の職員は独立法人化したとはいえ、国家公務員みたいなものであり、その位置づけは変更が必要だろう。

この発表はフォローしていきたいと思う。
とりあえず、小さな一歩だ。




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