考えたこと2

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クールでない日本
アニメといえばクールジャパンの代表格。
海外ではドラえもんやクレヨンしんちゃん、セーラームーンなどのキャラクターが有名だと聞く。
今は一時よりも熱が冷めたようだが、それでも存在感があるらしい。

アニメの輸出は、日本の文化の輸出でもある。
実写ほどの制約がないために、作り手が思い通りの世界を描けるのも魅力だろう。
宮?駿の世界など、アニメでなければ描けない。
そこに日本人の価値観みたいなものも見える。

興行収入も大きくなってきた。
「君の名は」は日本でもヒットし、お隣の中国でもヒットしているという。
さぞかし、アニメ関係者は儲かっているのかと思ったらそうでもない。

若いアニメーターの生活実態調査というのを見たら、彼らをとりまく状況は良くない。
なんと彼らの53%が経済的に自立できてないという。
そのため、家族の支援を受けて生活している。

AEYAC若年層アニメーター生活実態調査によると、経験年数3年以内のアニメーター153人のうち、実家ぐらしが35%いて、主な家計支持者ではないという回答。
また、65%の実家ぐらしでない人のうち、31%が仕送りをもらっている、という結果。
この合計が53%になるという。

この理由の一つは、アニメ映画のエンドロールを見ていると、たくさんの中国人の名前が出てくることにもあると思う。
多くの製作者が人件費の安い中国のアニメーターを使っているということだ。
アニメは労働集約産業であり、人件費を切り詰めて成り立っている。
当然、安い労働力に対抗するために、日本のアニメーターの給料も切り詰められる。
それが悪魔のサイクルになって、より一層安い単価で働くという環境を生む。
これでは、やりたい人もやれなくなる。

アニメが好きで、憧れてアニメ業界で働きたいという若い人も多い。
しかし、食うや食わずの生活に耐えて、ようやく何人かが上に上がっていくという構図だろう。
アニメ業界を支えている裾野の部分が甚だ危なっかしい。

余暇産業はこれからの成長産業だ。海外で稼ぐこともできる。
その一つがアニメだろう。
コンテンツを生み出せば、そこからポケモンのように広がっていく。
2次元のアニメーションという日本人のお家芸は、まだまだ通用すると思う。

どうにかして、若いアニメーターたちが自立し、食えるようになってほしいと思う。

クール・ジャパンと言っているが、食えないアニメーターたちに支えられているとしたら、ちっともクールではないぞ。


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