考えたこと2

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自動車産業の未来
日本の基幹産業である自動車産業で、このところ未来を危ぶむ記事がでている。

主に、今の自動車が電気自動車に変わっていくことによるものと、ITが進み社会の形が変わっていくことによるものの2つの要因があると思う。
ぼくは25年間自動車の関連の仕事をしていたので、どうしてもそういう記事があると読んでしまう。
たくさんの雇用も抱えているし、どう変わっていくかにうまく対応しないと、国がヤバイことになると思う。

電気自動車に変わるのはまだまだ先だと思っていたが、そうも言っていられなくなってきた。
たくさん車があっても、新車が電気自動車になってしまえば、産業の形が変わる。
要は部品メーカーはどうするのか、ということだ。

電気自動車はモーターで動く。だから、エンジンが要らない。
エンジンのパーツはネジ1本まで含めると1万〜3万の部品になるという。
それがモーターになると30から40ほどで済むという。
インバーターなどを入れても、100くらいらしい。
これらの部品を作っているメーカーはどうなるか、ということだ。

モーターのトルク特性から、変速機も要らないという。
排気ガスは出ないから、排気のシステムは不要だ。
もちろん、電気自動車になって増える部品もあるが、それは一般的な電子や電気の部品になるのだろう。
だから、新規参入してくるメーカーもたくさんあるだろうから、今の部品メーカーは大変だ。

それ以上の変化だと思われるのが、社会の変化だ。
こないだ見た映画では未来の世界では誰もクルマを所有しないという。
どこそこまで行きたいと希望すれば、勝手にクルマがやってきて、そこまで行ってくれる。
それが未来像になるということは、個人が所有することによる余分なクルマは要らなくなって、社会でクルマをシェアする、というシェアリングエコノミーの世界になるということだ。
これはあり得る社会だと思う。(ぼくは自分のクルマを所有したい世代だが)
だから、クルマの数は減ることになる。

そういうことまで考えると、自動車産業の未来はややこしい。
既存の部品メーカーにとっては、シビアな世界になる。
また、既存の自動車メーカーにとっても、かなりシビアな世界だろう。

そこそこの規模であれが、どの企業もそういう未来像を考えて、将来の戦略を練っているんだろう。
幸い、ぼくはその世界は見ないで済むと思うが、そういう世代の人たちがどれだけ真剣にそれを考え、どうやって生き残りを図るかが、生き残りの鍵になると思う。

みんながみんな、富士フィルムのようにフィルムがなくなっても生き残れるとは限らない。

自社の強みをどう活かすのか。
今までにない分野に進出するのか。
そもそも、自社の強みとは何なのか。
あるいは、撤退を考えるのか。

やりがいはあるだろうが、大変だ。

22世紀に向けて、もう産業の変革は密かに始まっているんだろうなあ。

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