![]() |
2016.12.04 Sunday
パソコン離れは必然?
今の新入社員はパソコン、とりわけキーボードが苦手ということが言われている。
とりもなおさず、スマホネイティブの世代の人たちということになる。 パソコンのキーボードはあまり触らず、もっぱらスマホのフリック入力をしてきたということだろう。 最近のフェイスブックやインスタグラムのページを見ていると、スマホを前提で作っているような気もする。 いろんなアプリが出てきて、スマホのほうが便利だということも増えている。 持って歩けて、いつでも使えるという意味では圧倒的にスマホだ。 おまけに写真も撮れるし、話もできる。 なんでも工場のロボットを輸出しているメーカーが、アジア地域で売上が落ちたとのこと。 なぜかというと、操作パネルがキーボードになっていたとのこと。 競合メーカーは操作パネルがスマホのようなタッチパネルになっていたらしい。 アジアの工場のオペレーターは若い人が多く、スマホに慣れていたのに気づかなかったという。 もうそういう時代になっている。 ぼくらは1990年代にようやくキーボードを触り始めた世代。 40代だった。 実験室では使っていたが、本格的に文字を書くということでキーボードを使ったのはWindows95以降だ。 Windows98の時代には、技術部はぼちぼち一人1台という体勢になっていた。 そのころにブラインドタッチを覚え、ぼくは自分たちの世代にしてはPCが得意な方だった。 最初にワープロ専用機が出てきた頃、実際に使っているのは若い人が中心だった。 研修に行って使い方を覚えてきた若い人が、自慢げに「こうやってやるんです」とマウスの操作を見せてくれた。 なるほど、便利なものができたなあ、という感じだった。 それから10年もしないうちに一人1台になるとは思わなかったが…。 実際、フリック入力+予測変換で入力すると、かなり早いのは事実。 ぼくも慣れようと思ってだいぶやったが、やっぱりキーボードが早い。 もっぱらスマホは見るだけで、何かを入れるときにはパソコンを使ってしまう。 ぼくらがパソコンを使い始めた頃の、50代の人たちの気持ちがようやくわかる。 キーボードを前にして、指1本でポチポチやっていた。 ちょうどあれを見ている気持ちで、若い人はぼくがスマホの入力しているところを見ているのかもしれない。 でも、負け惜しみでなく、今はまだキーボードを使えるほうがちょっとはマシだと思う。 画面の大きさの問題だ。 やっぱりスマホでは小さい。 図面等の表示の問題もある。 だから、まだ当分はキーボードも使うべきだと思う。 ぼくはパソコンのキーボード世代の先頭あたりで、逃げ切れるかもしれない。 みんながスマホ入力の時代はまだ来ない。 でも、いつかはキーボードの時代も終わるんだろう。 若い人はパソコンが使えないのではなく、使わないのだ。 それは必然的な時代の流れなのかもしれない。 |
![]() |