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2016.11.23 Wednesday
引かれ者の小唄
昔の時代劇を見ていたら、「引かれ者の小唄」というセリフが出てきた。
ネットで意味を調べると「どうにもならない状況に陥った者が、負け惜しみを言ったり、開き直って平気なふりをすることのたとえ。」とある。 引かれ者とは、罪人のこと。 江戸時代、罪を犯したものは刑場まで引かれていったのだが、内心はビクついていても、強がって平気なふりをして小唄を口ずさむ、ということからできたことわざ。 小唄は三味線の伴奏で唄うもの。 小唄と端唄と都々逸がどう違うのか、詳しくは知らないが、とりあえず、そういうものを強がって口ずさんだということだ。 劇では「ふん、しょせん引かれ者の小唄か」というようなセリフだった。 何となく意味は想像できるが、ぼくもネットで確認したくらいだから、若い人たちはわからないだろうなあ。 ぼくも、日常会話では「引かれ者の小唄」というのを聞いた覚えがない。 それでも、当時の大人の常識では「引かれ者の小唄」ということわざを、テレビの娯楽番組で使っても通じるということだったんだろう。 エライものだ。 「人生万事塞翁が馬」「馬子にも衣装」「泣いて馬謖を斬る」「馬脚をあらわす」なんていうのも、昔のテレビに出てきたような気がする。 子どもの頃、わけも分からず見ていて、後日意味がわかる、というような「門前の小僧」効果もあったのではないか。 時代は変わったなあ。 |
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