考えたこと2

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桜ほうさら
桜ほうさら 宮部みゆき PHP文芸文庫

PHP文芸文庫というのができていた。
昔は新潮、文春、講談社、角川、ハヤカワあたりだけだったが、今はいろんな会社が文芸関係の文庫を出している。
同じ作家の同じ本が、出版社を変えて出ている場合もあったりして、時々間違えそうになる。

「桜ほうさら」は2013年の出版。2016年に文庫で出た。
信州の方の方言である「ささらほうさら」をもとに作った著者の造語。
「ささらほうさら」は、「いろんなことがあって、大変だった」という意味。
まさしく主人公は大変な苦労をする、というストーリー。

小さな藩の小さな事件が元で、父が死んだ。その真相を解明しようとする次男が主人公。
宮部みゆきらしく、「文字」がテーマのミステリー。
上巻では大きな動きはなく、主人公の周りの様子が淡々と描かれる。
それでも、下巻であれが伏線だったのかということが散りばめられている。

字は結構大きく、老眼でも読みやすい。
その代わり、ページ数が上下で800ページほどあり、長くなっている。
これも高齢化の影響だろう。

こちらはこないだ読んだ「妻はくノ一」よりもちゃんとした時代小説、という感じだ。
読み応えがある。
全ての伏線がつながって、最後にまとまるという宮部みゆきの手腕はさすが。

主人公は長屋住まいで、回りの人たちも生き生きと描かれる。
庶民の暮らしの中にドラマはある。
そして、いつの世も家族の問題はややこしい。

実家の母から借りてきて読んだ。

こういう小説が良くなってきた。
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