![]() |
2016.10.20 Thursday
ボーイ・ソプラノ
WOWOWでやっていた。2014年の映画。
ダスティン・ホフマンが国立少年合唱団の指揮者役で主演している。 この人も年をとって、何となく暗い過去があるが、いい指揮者の役が板についてできるようになった。 言われてみれば当たり前のことだが、男子には声変わりがあってボーイ・ソプラノという声は人生でほんの短い間しか出ない声だ。 だからこそ、素晴らしいのかもしれない。 映画の中では、「ボーイ・ソプラノという声はほんのつかの間、神様から借りる声だ」と言われる。 ある日突然声変わりで、その声が出なくなった場面でのこと。 それまでの短い間の声をきつい練習で鍛える。 声変わりしてアルトに転向するものもいるが、うまくいくとは限らない。 そういうものなのだろう。 ストーリーは、飲んだくれのシングルマザーに育てられていた不良少年が、親の突然の死で本当の父親に出会い、通っていた学校の先生から国立少年合唱団に推薦され、成功するまでを描く。 お金は出すが、隠し子として家族には隠しておこうとしていた父親も、最後は認めて迎え入れる。 不良少年のサクセスストーリーとしてはありきたりのもの。 でも、声が素晴らしい。 ふつうのハイトーンで出すDの音(レ)の1オクターブ上の音を出す。 選ばれたソリストしか出せない音だ。 見事に演奏会でソリストになったが、声変わりをして、合唱団を去っていく。 少年合唱団のはかなさがよくわかった。 だから、少女ではなく、少年なんだろう。 |
![]() |