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2016.05.15 Sunday
バッテリー改革
ながらく乗用車のバッテリーといえば12V(ボルト)だった。
でも、欧州では48Vに変わろうとしているらしい。 2016年中に48V仕様のクルマが出るということだ。 48V化の理由はクルマに載っている発電機をモーター兼用にして、エンジンの駆動力をアシストするため、ということだ。 日本ではハイブリッド車のモーターというと、プリウスを筆頭としてモーターだけでもクルマを動かせる、というほどのパワーを持っている。 そのため、200V程度の電源を載せている。 欧州勢はそれに対抗して、48Vのマイルドハイブリッドで一致団結して攻めようとしている。 部品メーカーがある程度主導しているのだろう。 去年までに自動車産業が一体となって、標準化の策定まで終わっているとのこと。 なんといっても、特別なクルマに仕立てなくても、どんなクルマでも適用可能なものになり、それなりの効果が見込めるという強みがある。 欧州の燃費規制が2021年に厳しくなるので、それを達成しようという動きにもマッチした。 発電機はどんなクルマでも載せているし、もちろんエンジンにもつながっている。 それでアシストできれば、話が早い。 こういうのを見ると、欧州共同体、という感じがする。 コストを上げず、燃費をよくするにはどうしたらいいか、ということを業界で考えた結果だろう。 日本はどうするんだろうか。 48Vの部品対応ができれば、発電機をモーター代わりに使えるということだから、オイシイ話だ。 もちろん、少しはコストアップするだろうが…。 48V化で加熱触媒も使えるようになって、排ガス規制にも有利になる、という話もあるらしい。 メリットとデメリットを秤にかけて、やるのなら日本の自動車産業界で考えてほしいと思う。 マツダなどは欧州を見ているから、すぐにやりそうな気がする。 ハイブリッドも自社ではやってないし。 軽自動車もスズキはマイルドハイブリッドをやっているが、どうなんだろうか。 なんといっても、安いのが魅力だろうなあ。 部品メーカーはもう対応の可能性など検討しているだろう。 でも、ネットで調べるとアメリカの動向がすぐには出てこない。 48V化の動きは当面はなさそうだが…。 昨日日経ビジネスの記事で、マツダがエンジンブレーキを制御して前後輪の荷重を制御するというシステムを発表していたが、まだまだクルマでできることはある。 どうなっていくのか、楽しみだ。 |
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