考えたこと2

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仏教の未来
アマゾンが僧侶の手配サービスチケットを販売し始めたとのこと。
さっそくアマゾンのサイトで「お坊さん」と入れて検索をしてみた。
そこで出てきたのが「お坊さん便」。
法事・法要でお経を詠んでもらうのに、3万5千円とのこと。
途中で移動があったり、戒名も欲しいということになると値段が上がるが、明朗会計でその他の費用は不要。
ちゃんとサービス概要の所に「上記のほかに追加料金は不要です。お車代・お膳料・心づけなども不要です。」と書いてある。

「みんれび」という会社がやっていて、ターゲットは都会に住んでいてお寺と付き合いがない層とのこと。
全国一律料金で、チケットを購入したら法事・法要をしてくれるというシステム。
もともと、みんれびのホームページで2013年から販売していたらしい。
しかし、アマゾンに2015年にアップして、売上は7倍に増えたとのこと。

登録している僧侶の数は450人ほど。
うちの宗派の浄土真宗は対応可能になっている。
登録待ちの僧侶も100人ほどいるらしい。
お寺の核家族化が進んで、食えない坊主が増えたのが要因らしい。
それはそうだろうなあ。
法事や法要の時だけ来てくれれば、後は別に要らないという考えの人は圧倒的に増えていると思う。
それだけ、仏教との接点は減っているということだろう。
逆にいうと、お寺は葬式や戒名で儲けているから、布教という概念もなくなり、それを商売にしてしまったから(無税だが)、こんなことになったとも言える。

しかし、仏教界は反対しているらしい。
全日本仏教会というところが理事長談話を出している。

「お布施を営利企業が定額表示することに(全日仏は)一貫して反対してきた。お布施は、サービスの対価ではない。同様に戒名も商品ではない。アマゾンのお坊さん便僧侶手配サービスの販売は、まさしく宗教行為をサービスとして商品にしているものであり、およそ諸外国の宗教事情をみても、このようなことを許している国はない」

しかし、日本ほど葬儀費用が高い国はないのも事実。
ネットで調べると、アメリカやイギリスなどでは50万以下で葬儀ができるのに、日本はかなり高い。
斎場と坊主のお布施を合わせると100万は軽く超える計算(平均値)。
だから、この談話を裏返すと、諸外国では商業行為というほどぼったくっていない、ということだ。

宗教が人の生死で金を取るというのは、どうかと思う。
また、坊さんの覆面座談会の記事を読んだが、現場の坊さんたちの意見も明確に反対というものはないようだ。
もちろん、食うに困っている坊さんたちだが…。
そらそうだろうなあ。

こういう動きになってくると、いずれは明確に商業行為ということになって、宗教行為とは言えなくなってくる。
そうなると、課税対象になるだろう。
この調子ならその日も遠くない。

そういう形で明朗に残るくらいしか、仏教の未来はないと思うのだが…。


| | 考えたこと | 21:04 | comments(1) | trackbacks(0) |

コメント
続報です。

「全日本仏教会は3月4日、みんれびがAmazon.co.jpを通して提供する「お坊さん便 僧侶手配サービス」の販売中止を要請する文書をアマゾンジャパンと米Amazon本社に提出したと発表した。「お布施は宗教行為に対する対価ではない」と、定額販売によって本来の宗教性を損なうと強く批判している。」

とのこと。
そのうち内部で崩壊するかもしれません。
| suzy | 2016/03/05 4:57 PM |

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