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2016.02.25 Thursday
アップル問題
スマホ1台あれば、いろんな事がわかる。
どこに連絡をとったか、どんな連絡先を持っているか、どんなメールを出したか、どこにいたのかなど、以前の電話よりも格段に情報量が多い。 サイバー犯罪のドラマを見ていると、たいがい、加害者や被害者のスマホを押収して調査し、犯行前後に連絡を取った先が共犯者だったり犯人だったりする。 アップルはFBIからテロ犯人のiphoneのデーターを調査したいと言われている。 ここ数日海外やWEB上ではニュースになっている。 具体的には、FBIはiphoneの情報を見ることができるような「バックドア」を作ってほしいと言っている。 バックドアというのは、FBIが鍵をもっていて開くことができる入り口というようなものだろう。 FBIはそれがあれば自由にiphoneのデーターを見ることができる。 テロリストがiphoneを持っていた場合、その中のデーターを見て、犯人につながっている人を特定し、共犯者を見つけることができるかもしれない。 そして、犯人グループを芋づる式に捕まえることができるかもしれない。 それだけ聞くと、バックドアを作ったほうがいいと思える。 しかし、FBIに自分のプライバシーを知られたくないと思う人もいる。 FBIが悪用するかもしれないし、FBIではない人がハッキングに利用したりするかもしれない。 そう思うと、作らないほうがいいようにも思える。 アップルはFBIに対して拒否の立場を取っている。 グーグルも同じ立場らしい。 新しいOSになればなるほど、セキュリティは強化されている。 個人のプライバシーを守るのか、それとも公共の利益を守るのか。 難しい問題だ。 ぼくが小学校の頃は、道徳の授業で公共の利益が優先するというふうに習った。 しかし、時代は変わって、どんどん個人の利益が強くなった。 アップルには政治的な配慮もあるのだろう。 中国で商売しようと思うと、アメリカの国家権力と結びつくのは不利だ。 だからといって、犯罪が起こるたびに選挙で問うわけにもいかない。 しかし、どこかで折り合いをつけないといけない。 きっと何らかの規則を作る必要があるんだろう。 情報端末というのは、文字通りその人のいろんな情報を含んでいる。 含んでいるからこそ便利なのだが、今までなかったような問題が出てくる。 悩ましい問題だ。 |
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