考えたこと2

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答えのない問い
答えのある問題を解くことより、答えのない問いを作ることのほうがはるかに難しい、と思う。
それができる人が求められているという。
すぐれた問題を作る能力、これは本当の努力と天賦の才能だろう。

こないだ、NHKで数学ミステリー白熱教室、というのをやっていた。
エドワード・フレンケル教授の4回シリーズ。
ラングランズ・プログラムという数学のいろんな分野をつなぐ、というプロジェクトを進めている人だ。

その3回目の放送で、有名なフェルマーの最終定理の証明のことを話していた。
この証明には、日本人の数学者の奇跡的な発見が寄与しているということだ。

フェルマーの最終定理の本は読んだが、日本人の谷山豊という数学者が何をしたかというところまではよくわからなかった。
今回の放送で、そのスゴさがよくわかった。

説明はややこしいので省略するが、フレンケル教授はこの説明の中で谷山豊の写真を出して紹介し、しばらく絶句した。
異なる分野の数学から、同じ答えが出るという事実は何度見ても感動するのだろう。
何度もしている説明だったのだろうが、何度見ても信じられない、奇跡的な発見だったということだ。
思わず見ていて「ほー」という言葉が出た。

一見何の関係もない、整数を扱う数論という分野と、調和関数という周期を持ったものを表す解析学の分野が、この谷山の発見で結びつくことがわかった。
陳腐だが、奇跡という表現しか出てこない。

谷山はこの発見の後、自殺した。
数学者で無限の世界に足を踏み入れた人にはありがちなことだ。

谷山が生きていたら、もっとスゴイ発見をしたのだろうか。

これが答えのない問いを作る力、そのものだと思う。

そういう日本人がいたということに感激した。

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