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2016.01.30 Saturday
やっぱり原油が安い
円がちょっと上がり、株が大きく下がった。
株が安い原因は原油が安いことだという。 しかし、原油が安いということは、原油を輸入している日本にとってはいいことだ。 日本の企業の多くにとっては、エネルギーコストが下がり、原材料コストも下がるからだ。 だから、喜ぶべきことだと思うのだが…。 原油が安い原因は供給過剰だという。 昔習った需要と供給の法則に則っているということだ。 市場にたくさんの原油があふれれば、値段は安くなる。アタリマエのことだ。 サウジアラビアに代表される中東の産油国は、シェールオイルへの転換を防ぐために値段を下げようとしている。 サウジアラビアもイラクも増産しているし、経済制裁が解けたイランも参入してくる。 そこに、中国などの新興国経済が減速してきた。 需要が伸びないから、安くなる。 さらに、世界的に暖冬(今は寒いが)で消費が伸び悩む。 だから、よけいに原油は安くなる。 それ以外にもアメリカのドルの金利が上がったことなども、原油価格を下げる方に働くらしい。 だから、さらに下がる。 石油資源を輸入に頼っている日本にとっては、大変いいことだと思う。 一時はバレルあたり100ドルを超えていたのが、今や20ドル台に下がったのだから、大バーゲンだ。 なかなかこんなセールはない。 しかし、マスコミの記事などをみると、日本にとって有利な原油安、という書き方をしているところがない。 これは原油が安いのは日本だけではないということが原因らしい。 なるほど、日本だけが安く変えれば有利だが、みんな安く買えるということも考えないといけないのか…。 実際、これまでの原油価格と景気の関係をみると、原油が上がってるほうが景気がよくなる、という傾向らしい。 これだから、世界経済は難しい。 結局、原油が下がるということは世界的に経済活動が活発ではなく、下げないと売れないということにもなっているということだ。 それなら、何となくわかる。 だから、株安にもなるのか。 しかし、これだけは言える。 原油が安い間に、原油に依存しているエネルギーをどうするか、考えるべきだ。 それがいつになるかはわからないが、いずれ石油は上がる。 限りある資源だから、なくなったらオシマイなのだ。 それが10年先か、50年先か、100年先かはわからないが…。 |
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