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2016.01.17 Sunday
アメリカは強い
自動運転車については、グーグルをはじめとするアメリカのIT産業が開発しているというニュースがある。
前に書いたように、規則もすぐに作るし、国や州がそれを奨励している。 さらに、アメリカのIT会社にはありあまる資金力がある。 たとえ部品は輸入であっても、コアとなる技術を持っているから、そういうことが可能になる。 グーグルは究極の自動運転車を開発している。 運転する道具(ハンドルやアクセル、ブレーキなど)がない。 人間は乗って、行き先を告げるだけ、というクルマだ。 すでに160万キロの走行試験をやっているらしい。 テスラという電気自動車専門のメーカーは、離れたクルマを呼び出仕組みを開発しているらしいし、一般のドライバーが空き時間にタクシーができるようになるという仕組みを開発したUberは、クルマを持たなくても必要なときに自動運転車を呼べるという仕組みを作っているらしい。 今回、トヨタも自動運転車の開発を表明した。 2020年の実用化を目指すらしい。 ただ、そのための人工知能の投資はシリコンバレーに使われた。 アメリカに10億ドルを使って、人工知能の研究開発会社を作るという計画。 日本はクルマで世界を席巻した。 今も日本No.1のトヨタは世界でも1位だ。 しかし、この状況なら、それも長くは続きそうにない。 世界のメーカーがアメリカを主戦場にして、新しい技術を開発している。 アメリカにはそういうものを呼びこむ土壌がある。 そこが、アメリカの強いところだと思う。 日本でもやっているが、表に出ないだけ、というわけではないと思う。 一体何が違うんだろうか。 アメリカの強さは何でもオープンにやるところかもしれない。 肝心のところは隠すが、何かが求められているとなると、社会が受け入れて進めていく。 そういう柔らかい強さがあるんだと思う。 日本では何か新しいことをやろうとすると、既存の組織が何だか分からないがとりあえず反対する。 何かを変えるのが、嫌なんだと思う。 アメリカのように、とりあえずやってみる、という強さがない。 話し合って、話し合って、すぐに変えるのかと思ったら10年後に変えよう、というような決定が多い。 いったいなにを話し合ったのか、という感じだ。 10年後なら、もう決まったことだから、やらないといけない、と言って押しきれるからやるのか、としか思えない。 今やったほうがいいに決まっていることも、先延ばしする。 そういうやり方が、産業の芽を摘んでいることもあるとは思わないんだろうか。 特に役所や非営利団体にそういうところが多いのではないかと感じる。 そういうところを変えないと、アベノミクスなど成功しないと思う。 |
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