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2016.01.07 Thursday
ネット頼り
最近の学校では、宿題を出してやってきた回答に同じものがたくさんあるという。
見せてもらって、写しているのではない。 みんなインターネットで検索して、出てきたものをそのまま書くからだ。 それを先生が「ネットの結果そのままではないか」指摘したら、ある生徒が逆ギレして言ったという。 「ネットには何でも載っているし正しい。なぜ、わざわざ他の手段を使って調べなければならないのか」。 今の大人はネットがないか、まだ普及していないときに育ち、ネット以外の本や資料といったものを知っている。 でも、今の子供はパソコンが普及し、検索技術が進み、ネットのスピードが上がった時代に育っている。だから、何かを調べるとなると、検索ウィンドウにその言葉を入力し、答えを探す。 大人だって、そうするのだ。 子供がやるのは必然だと言える。 だから、「ネットには何でも載っているし正しい」と思っているのだろう。 実際にはネット上には怪しい情報があふれている。 編集者がいて、内容をチェックするというようなことがないところがほとんどだ。 逆に、それがないからこそ、個人が情報を発信できるというメリットがある。 だからこそ、グーグルがあふれるゴミのような情報のなかから、正しいものを検索する仕組みを作って、今や世界有数の企業になった。 あふれるゴミのような情報の時代を知っているか、知らないかが第一のリテラシーだと思う。 グーグルの登場前と言ってもいいだろう。 それを知っている人は、用心深くなる。 だから、複数のサイトを当たって、内容を確認したりする。 上位3つくらいのサイトが同じことを言っていれば、どうもこれは合っているんだなあとわかる。 ぼくはWikipediaをよく利用するが、一番役に立つと思うのは、歌謡曲の歴史とか昔のテレビ番組などの情報。 ポップカルチャーというやつだ。 こういうのは、本当にそれが好きな人が、まとめてくれている。 言葉は悪いが、少々間違っていても、大勢に影響がないようなもの。 いちいち一次情報に当たって調べるのは大変だし、まとめてくれているととても助かる。 だから、依頼が出ていたら毎回寄付をしている。 しかし、学校の課題に出されたものなどを、Wikipediaだけを頼りにして書くのはちょっと、と思う。 誰が書いているか、わからないからだ。(だからといって、信用していないわけではない) 勉強に関しては、本の世界をもうちょっと知らないといけないと思う。 書いた人以外の目を通っているか、ということだ。 本ならば、かならず編集者がいて、内容をチェックしている。 まあ、本でもいい加減なことを書いてあるのもあるが、ネットよりはマシだ。 そういうリテラシーも教えないといけない。 そうでないと、そのうちグーグルが神になるぞ。 |
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