考えたこと2

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政教分離
ヨーロッパやアメリカでは政教分離を原則としている。
それは日本も同じだ。
宗教は政治と関係を持たない。
キリスト教や仏教の指導者は、政治の指導者ではない。

でも、アラブの国は違う。政教一致している。
つまり、宗教の指導者が政治の指導者にもなる、ということだ。
その指導者のことを「カリフ」と呼ぶ。

そのカリフを誰にするかというところが、歴史的にシーア派とスンニ派の分かれ目らしい。
シーア派はイスラム教の開祖である、ムハンマドの子孫であるべきだ、と言う意見。
スンニ派はみんなの中から選ぶべきだ、という意見。
よくある、会社のもめ事と同じ図式だろう。
松下電器の社長は松下幸之助の子孫であるべきか、それとも社員の中から選ぶのか、ということだ。
宗教というのは、生き方の問題に関わるから、対立は根が深くなる。

今朝のBSのワールドニュースでは、サウジアラビアとイランの対立がアメリカでもイギリスやフランスでもトップニュースだった。
イランはシーア派、サウジアラビアはスンニ派の代表とされている。
その2つの国が、一人の聖職者の処刑によって、緊張が高まっているのだ。
日本の地上波は相変わらずバラエティをやっていて、つくづく平和な国だと思う。

スンニ派が支配しているサウジアラビアが、サウジにいるシーア派の指導者の死刑を執行したのが事の発端。
これに反発したイラン(シーア派)でサウジアラビア大使館が襲われ、火をつけた。
それで、サウジアラビアがイランとの外交関係を断った、というのが経緯。
サウジはイランの外交関係者に48時間以内に国外退去を求めており、イラン側は外交関係を断っても、シーア派の指導者の処刑をしたという過ちは消えない、と言っている。

ややこしいのは、アラブの国々は国ごとにどちらかの派が集まっているのではないことだ。
シーア派はイランで政権を取っているが、他の国々はスンニ派が政権を取っている。
国によってはシーア派の方が人口が多いのに、それでもスンニ派が政治的には優位になっているということらしい。
宗教の派閥の分布と、国境が一致していないのも国内、国外で問題が起きる一因。
その国境の設定には、西側の国々が絡んでいる。

こんなふうに、インターネットには調べようと思ったら、いくらでも記事がある。
これもここを見て書いた。

こういうのを見ると、政教分離というのは大事だと思う。
日本でも昔は仏教が力を持った時期があったが、織田信長あたりから、寺が政治的な勢力を持つのを徹底的に叩くようになった。
それ以降、宗教の指導者が政権に近づいたことはないと思う。(創価学会はあるが)

キリスト教の国々も、歴史的にエライ目にあって、政教分離を進めてきて今の姿になったのだろう。
近代国家というのはそういうものだ。
でも、何が近代的か、というところから問われているのだから、根は深い。
日本人にはあまり理解できないが、政教一致こそがあるべき姿だ、という理屈にも一理はあるとは思う。

この問題、21世紀中に解決するんだろうか。

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