考えたこと2

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志望動機
就活で一番大事なのは志望動機だという意見がある。
もちろん、そうではないという意見もある。

学生はその業界で働いたこともないし、ちゃんとした就業経験もないのだから、聞いても仕方がないという人もいるにはいる。
でも、そういう人は少ない。
いや、本心ではそう思っている人は多いかもしれないが、やっぱり面接では志望動機を聞いてしまう。
そして、その時の熱意で「ここで働きたい」という気持ちを量って、採用を決めたりする。

グーグルで検索すると、志望動機の書き方についてのサイトはたくさんある。
そこでは、結局は「なぜここで働きたいと思ったのか」ということを考えろと書いてある。
メーカーなら、製品を調べ、ここが素晴らしいとか。
サービス業なら、こういうサービスに共感したとか。
金融なら、日本の産業を支えたいとか。
いろいろな「とか」を組み合わせて、書かないといけない。
もちろん、同業他社のことも調べて書かないといけない。

「貴社が一番です」といっても、じゃあどこと比べて、何が一番なの?と聞かれると撃沈することも多い。
だから、優秀な学生は図書館のデーターベースなどを調べ、新聞記事を検索し、新製品を調べたりする。
そして、自分の価値観や理想と合っているということも、説明しないといけない。
社会貢献したいとか、人を笑顔にさせるとか、地域の産業を振興させるとか、そういうものだ。
また、なぜそれができると思うのかは、志望動機に書いてないといけない。
自分の強みと結びつけるのだ。
そんな苦労をして、志望動機を仕上げる。

中年のおじさんはその熱意を見ている。
でも、きっとそのおじさんたちも、自分たちの入社時はそんなこと考えなかったなあと思って聞いているに違いない。
実際、働いてみないうちから、そんなことを言わすのは酷だとさえ思っているかもしれない。
それでも、それだけの熱意と努力を割いている、ということを評価する。
それだけ頑張って調べるくらいだから、当社に来たいのだろう、ということだ。

中には、自分の会社の新規の取り組みについて考えさせたりする手段にしている会社もある。
てっとり早く、いろんなアイデア(ほとんどは取るに足らないものだろうが)を聞かせてもらえるからだ。
これも、熱心に考える学生は、熱意があるということで、当社に来たいと思っている、と考える。

こんな苦労をして就活し、新卒で就職しても3年で3割以上が辞める。
志望動機を熱心に語った学生も辞めているはず。
人事は志望動機で見せた熱意と、辞める社員の相関を取ってみたらどうか。
意外と熱く語った人ほど、早くやめていたりしないか。

志望動機を熱心に語れば語るほど、現実の仕事とのギャップは大きくなる。
社会貢献など、感じられるのは仕事を始めて数年たってからだろう。
どんな会社でも、最初は補助的な仕事が多くなる。

若い人への権限移譲は大事だが、基本的な仕事ができてからの話。
入ってすぐに権限が与えられるなどと書いてある会社は、疑ったほうがいい。
よほど知識やスキルが要らない仕事でないと、そんなことはできない。

自分の経験でいうと、就職は縁だと思う。
自分の持っている知識やスキルが使えるところであることにこしたことはないが、今も昔も日本の企業は学生のスキルなど、あまり信用していないような気がする。
特に文系はそうだろう。
その証拠に、求人票を見ると、求人対象が全学部・全学課というところがほとんど。
専門性など期待していないのだ。

リクルートかどこかで、志望動機の熱意と離職率を調べてくれないか。

少しは相関があるのではないかと思っている。

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