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2015.09.07 Monday
ホワイトカラーの半分が人工知能に?
そういう題の記事があった。
人工知能はどんどん賢くなっていくが、半分はちょっと大げさだと思うのだが…。 東大で人工知能を研究しており、センター入試で東大に入れるところ(偏差値が60)を目指しているプロジェクト「東ロボくん」を指揮する新井教授は「東ロボくんの偏差値は60までいく。そうなると、ホワイトカラーの半分は人工知能に置き換わっていく」と言う。 また、有限責任監査法人トーマツのデロイト アナリティクス日本統括責任者である矢部誠パートナーは、人工知能と相性のいい業務とそうでない業務があるが、金融・会計にかかわる業務は人工知能によって代替される可能性は高い、と言う。 たしかに、お金を扱う金融・会計の仕事は規則や法則が多く、成功か失敗かもわかりやすいので、人工知能に代替しやすいかもしれない。 しかし、リクルートホールディングス リクルートワークス研究所主任研究員の中村天江氏は、こう話す。 「日本の場合は欧米などと比べてドラスティックに雇用形態は変わらない。働き手の技能レベルが高い一方で、消費者が期待するサービスレベルが高い。また、雇用維持に対してとても厳しい。だから人工知能は、期待するほど人間の仕事を置き換えていかないのではないか」 どの程度仕事を奪われるかは、職場や消費者の文化にもよる、ということだろう。 たしかに、日本の現場はスキルが高く、消費者の要求も高いから、難しいかもしれない。 記事にもあるが、顧客との接点となるところは人工知能にはなりにくいだろう。 高齢化社会だから、それについていけない人も増える。 記事の最後はこう締めくくられている。 「人工知能が人間の仕事を奪うのか、両者が力を合わせて新しい仕事を生み出すのか、この先、様々なパターンが出てくるはずだ。人工知能をうまく使いこなす側になって自分のパフォーマンスを最大限上げられる人間になるか、逆に人工知能によって使われる側の人間になってしまうか。どちらになるかは、今後の若い世代が大人になるまでの教育によって決まるかもしれない。 つまり、人工知能が苦手とする状況判断力と筋道の理解力を磨いて、問題解決能力の高い人材になり、人工知能を使いこなせるようになればいいのだ。将来は、そんな人材を育成してくれる学校に、多くの優秀な人材が集まっていくに違いない。」 要は、人工知能に使われる側ではなく、使いこなす側の人間になればいい、ということになる。 まあ、当たり前の結論。 センセーショナルな記事の見出しだが、結局はどうなるかわからない。 どれくらいの比率で、ホワイトカラーの仕事が代替されるのだろう。 これから仕事を選ぶ人は考えておかないといけない。 金融は学生に人気があるが、これは多くが代替される最有力候補かもしれないなあ。 ところで、「状況判断力と筋道の理解力」「問題解決能力」の高い人材を育成してくれる学校というのはどういう学校だろうか。 人工知能ができると、知識の価値は下がる。 だから、知識の学習時間を減らして、知恵の学習時間を増やしたらいい、という。 知識と知恵の違いはなんだろうか。 今後は学校は「知恵をみんなで生み出す訓練の場」になるのではないか、と大規模オンライン講座「受験サプリ」や「学習サプリ」を手がけるリクルートマーケティングパートナーズの山口社長は言う。 詳しくは記事の前半を読んでほしい。 彼のいうことにも一理あると思うが、知恵は知識の上にあるのだと思う。 だから、知恵だけを教えることはできないのではないか。 そんなに勉強の仕方が変わるとは思えない。 前にも書いたけど…。 |
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