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2015.06.06 Saturday
モノのインターネット
ちょっと前のクローズアップ現代でやっていたが、小松製作所のクレーンやブルドーザー、その他の重機には各部分にセンサーが取り付けられており、全世界からデーターが東京の本社に飛んでくるとのこと。
それを解析して、メンテナンス情報を得たり、製品のどこが壊れやすいかを解析したり、どこでどう使われているか知ることで、新機種の提案をしたりできる。 さらに、地形データーを組み合わせて、地面を掘って何かの工事をするときには、作業の順序などを指示したりまでするらしい。 アメリカのジェネラル・エレクトリック(GE)は、メーカーはすべてソフト会社になるべきだ、という。 売った商品から、自社にデーターを送り、それを使う。 GEの場合は、ジェットエンジンが例に挙げれていた。 小松製作所の重機と同じように、飛行機のエンジンのデーターが本社に飛んでくる。 それを解析して、燃費の良い飛行ルートを提案したりできる。 実際に台湾の航空会社はそれで燃費がよくなった、と言っていた。 さらに工場のライン等でも、インターネットを使って効率を上げる仕組みを作ろうとしている。 アメリカとドイツが規格化をめぐって争っているということだ。 モノのインターネットとは、こういうことなのだろう。 日本は応用は得意だが、仕組みを標準化するということはからっきしダメだ。 技術を公開して(オープン化)、共有し、みんなで改良していく、というような文化がない。 もちろん、そういう利益を度外視したいい面ばかりではなく、本音のところはちゃっかり儲けているのだが、そういう文化があるからこそ、オープン化の動きができる。 これから、どこまでそういう動きができるかで、力関係が決まってくると思う。 携帯電話の通信方式も、テレビのハイビジョンも日本に技術はあったが、世界標準にするのに失敗した。 単に「いいもの」を作っていればいいというのではない。 それを広げていく努力をしないとイケナイ。 工場の合理化は日本の得意な分野だった。 今もそうかもしれない。 でも、生産機械どうしが通信してものを作ったり、ものと生産機械が通信して仕様を決めたりする、そういう仕組みも考えないといけないのだろう。 インターネットの進化は恐ろしい。 |
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